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トヨタ自動車は4日、自動車レース最高峰のF1から今年限りで撤退すると正式に発表した。他チームへのエンジン供給や共同運営などもせず、完全に手を引く。これでF1に参戦する日本の自動車メーカーは消え、速さより環境性能が生き残りのカギを握るようになった時代の変化から、F1が取り残されつつあることを象徴している。
世界の自動車市場は新興国を中心に回復の兆しが出ている。トヨタもハイブリッド車「プリウス」などの販売が好調だが、今期の業績は依然、大幅な営業赤字を見込む。このため、トヨタは住宅事業の完全分社化など事業の見直しを急ピッチで進めており、F1撤退もこうした流れの一環だ。
F1撤退で、年数百億円とされる運営費が浮くことになる。ただ、F1を主催する国際自動車連盟と12年までの参戦を約束していたため、多額の違約金が発生する可能性もある。
トヨタのF1チームは02年から140戦し、3位以内が13回。今年は、10月に鈴鹿サーキット(三重県)であった日本グランプリなど2回、2位に入るなど好調だったが、02年の参戦以来、結局、8年間で一度も優勝できないまま幕を閉じた。独ケルンに本拠を置くチームの運営会社は売却せず、欧州でのモータースポーツの活動拠点に変える。
同日夕、東京都内で記者会見した豊田章男社長は「商品を軸にした経営に、できるだけ資源を投入するため、残念ながらF1を続けることができなくなった」と話した。