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使用済み核燃料から取り出した核物質プルトニウムを燃料に再利用するプルサーマルの試運転が、九州電力玄海原子力発電所3号機(佐賀県玄海町)で5日午前11時から始まった。同日深夜には、核分裂反応が連続して起こる臨界に到達する見込み。9日からタービンを連動させて徐々に発電を始め、12月2日には国内初となるプルサーマル発電の営業運転に入る予定だ。
玄海3号機の中央制御室では5日午前11時、原子炉のブレーキにあたる制御棒を炉心から引き抜く操作が始まった。炉内では、燃料中のプルトニウムやウランの核分裂がスタート。臨界に達した後は、制御棒の利きを確かめた上で発電を始める。
発電は当初、出力30%程度から始め、4段階に分けて上昇させ、今月中旬のうちに最大出力に達する見込みだ。
玄海3号機には、九電の川内(鹿児島県)、玄海両原発から出た使用済み核燃料をフランスで再処理・加工したプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を5月に搬入。先月半ば、炉内に装填(そうてん)していた。
プルサーマルでは、原発から生じる使用済み核燃料からプルトニウムを取り出し、再び発電に使う。核燃料のウランを輸入に頼る日本の国策「核燃料サイクル」の柱だ。
ただし、従来のウラン燃料よりも製造や輸送の費用がかさみ、節約できるウラン燃料も1〜2割どまりとされる。使用済み廃棄物の処理方法も未定。毒性の強いプルトニウムを利用するため、安全性への不安を訴える声は依然強い。
四国電力伊方原発(愛媛県)で来年2月、中部電力浜岡原発(静岡県)でも来年夏ごろから実施予定。関西電力は高浜原発(福井県)にMOX燃料を11年3月末までに装填したいとしており、中国電力の島根原発(松江市)も14年度中のプルサーマル開始を目指している。電力各社でつくる電気事業連合会は「15年度までに全国の16〜18基で実施する」としている。(伊東邦昭)