【北京=吉岡桂子】中国の陳徳銘・商務相は10日、中国共産党大会にあわせて会見し、尖閣問題をめぐる対立で対日貿易が低迷していることについて、「中日間の産業はとりわけ密接につながっている。こうした状況は見たくない」と述べた。両国の経済関係の悪化は、中国にとっても好ましくないとの考えを示したものだ。
尖閣問題では、「責任は日本政府にあり、早く誤りをただすべきだ」と中国政府の姿勢を改めて示した。加えて「日本企業や日本人は中国との経済貿易関係の強化を希望している」とも発言。「政府」「民間」を切り分ける考えを示すことで、経済交流の維持をアピールしたものとみられる。
また、「中国に進出した企業は中国企業、彼らの製品は中国製品だ。中国政府は(中国の)法律に基づいてすべての外資系企業とその人員を守る」と強調した。反日デモ時の破壊活動を受け、日本などの外資系企業に広がる中国投資への懸念を打ち消そうとした。
日中韓の自由貿易協定(FTA)については「事務レベルではすでに一致した」と説明。今月中旬にプノンペンで開かれる東アジアサミットで3カ国の首脳の合意が得られれば、正式な交渉に入れるとの考えを示した。ただ、サミットでの首脳会合については中国の意向が分からず、具体的な日程は決まっていない。