全国健康保険協会は17日、中小企業のサラリーマンらが加入する協会けんぽ(旧政府管掌健康保険)の来年度の保険料率を全国平均で9.9%に引き上げる必要があるとの見通しを示した。現行は8.2%。9月に公表した当初見通しは9.0%だったが、不況による賃金水準のさらなる低下と新型インフルエンザの流行による医療費の増加で、上方修正した。
同協会は9月に来年度の保険料率の試算を公表した後、翌10月には9.5%と修正。今回は9月分までの賃金実績を反映させると、財政状況がさらに悪化することが分かったという。
この結果、今年度の赤字見込みは1400億円膨らみ6千億円となり、準備金を取り崩しても4500億円不足する見通しになった。保険料率を9.9%に上げると、月収28万円の人で月約4800円の負担増(労使合計)だ。
これまでの最大の引き上げ幅は0.7%。保険料の負担増を抑えるため、同協会は17日、暫定的に13%に下げられている国庫補助率の引き上げを求める要望書を厚生労働省に再提出した。
一方、協会けんぽの財政支援策として、健康保険組合に負担増を求める案が浮上している。健康保険組合連合会の対馬忠明専務理事は17日の記者会見で、「私どもも大赤字。(国庫負担の肩代わりには)断じてノーと言わざるを得ない」と反対する姿勢を強調した。