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やっとクルマが届いた! アレキサンドリア〜アイン・スクナ

2008年11月4日

  • 筆者 :風間深志

写真 ようやく2台の車を連ねて、アレキサンドリアを走り始めた。スヤンレー大橋にて写真カイロから1時間も走ると砂漠地帯になる写真ギザのピラミッド前からカイロを出発写真紅海から西の地平線に沈む夕陽

 11月3日、月曜日、晴れ。昨日の午後、待ちに待った車が、港湾の保税倉庫からようやく出て来た。9月の初めに東京・大井の埠頭で別れて以来、2カ月振りの対面である。車体のあちこちに「運動器の10年」のマークやらスポンサーロゴなどをぺたぺたと貼った、懐かしい2台の車の姿を見た時には思わずホッとしてしまった。

 主力の1台はスバル「フォレスター」(2.0 NA)であり、もう1台のサポート用の幌付きトラックはトヨタ「ダイナ」(2.5 ターボ)である。

 特にメインのフォレスターはアフリカの荒野のハードな使用に耐えるようロールバーを付けたり、足回りを中心に強化をしてきたものだけに愛着もある。何と言っても今回は車あっての旅である。自分というよりも、この2台が山あり谷あり、砂漠ありのアフリカの大地をしっかりとらえて、最後まで走り抜いてくれる主人公。車を見た瞬間に「これでようやくアフリカの旅が始まる!」と、そんな気分になった。

 明けて11月3日。いよいよ本当の出発の日がやって来た。

 足に根っこが生えたように10日間近くも滞在したアレキサンドリアの青い海に別れを告げ、首都カイロを経由してアスワンまで、道はナイルの川沿いか紅海の海沿いか、二手に分かれる。途中、ギザのピラミッド前で地元の新聞などの簡単なプレスカンファレンスを行なった後、偉大なるクフ王に見送られ「いざ、元気よく、行って来ま〜す!」。

 道はいったん東のスエズ方面に取ってから南下する紅海沿いの道を選んだ。そして、もう一つの心配事のスーダンのビザ問題もチームのマネージャーが代表して大使館に出向く事により一挙に解消してしまった。

 上空は抜けるような青い空だった。想像以上にデッカいことに驚いたカイロの市街地を必死?の運転さばきでやり過ごして(交通は正にバトルと言いって良いほどの凄まじさだ、世界一)、ようやく車の往来にゆとりが出来た頃、、、こうやって今から2万1000キロを走っていくのだな、、、と、アフリカに来たという実感を感じつつ、身を引き締める思いだった。

 夕方5時、スエズの手前50キロの地点で道は一気に南に向けて南下するが、見れば辺りは360度の地平線。西の地平線には真っ赤に燃える巨大な太陽がちょうど沈もうとしていた。6時30分、アイン・スクナ着。本日の走行450キロ。

プロフィール

風間深志

かざま・しんじ。冒険家。1950年、山梨県出身。85年、バイクでエベレスト登攀、標高6005mの世界記録樹立。87年、バイクによる北極点到達。92年、バイクによる南極点到達。いずれも史上初。ほかバイクによる冒険、レース参加等多数あり。88年より『地球元気村』(その後NPO法人化)を運営。全国各地をフィールドに自然を軸とした地域づくり・人づくりに取り組んでいる。

 主な著書に『地平線への旅』(文芸春秋)『2DKと大自然』(大和出版)『10万回のキャスティング』(インフォレス)など。

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