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正田先生も快調、最後のオーバー100km

2010年9月9日

  • 筆者 :風間深志

写真拡大ポセイドンの前から出発進行〜!

写真拡大正面はイエーテボリの街の中央(上)。冬物を着る自転車の人

写真拡大郊外に10kmも走ると大自然が横たわっているスウェーデン

写真拡大17世紀の初頭の石の橋(上)。幼稚園の生徒たちにも「運動器の10年キャンペーン」の話を伝えた

写真拡大王冠のマークが刻まれていた石碑(上)。今まで見た事も無い古い石のサイロ

写真拡大風車の前でご満悦のイケ(左)。初めて見た風車に感動する私

写真拡大スウェーデンの古い家は藁葺き屋根。丁度、屋根の葺き替えをしている所を見た(上)。アシスト無しで走って、大汗をかいたテツ

 9月6日 月曜日 晴れ 気温19度

 正田先生の二日目である。17世紀初頭に出来た「イエーテボリ」の街は運河と堀が美しい。ボルボの本社もここにある。月曜の朝7時30分。街の中心にある海洋神「ポセイドン」の像のある広場からの出発と相成った。(ここでの三人の共通した像に対する感想は、ポセイドンの大きな体とは対照的に、あまりにも小さすぎるオチンチンだった?)

 よく整備された自転車専用道路やレーンの数を反映して、街にはさすがに通勤/通学で自転車に乗る人がとても多く見られる。その誰もが、もう冬のセーターやジャンパーを着込んでいるのには驚かされた。9月の初頭にしてこれである。朝の気温は11度、かなりの寒さである。

 正田先生とテツと三人、鉄道沿いの道を一路南下する。街から10kmと走らないうちに、辺りは広々とした空間の中、広大な麦畑や牧草地帯が広がって見えた。北米では毎日目にしていた農業の定番「トウモロコシ畑」が、ここに来て再登場。きっと、ノルウェーから南下して、ようやくトウモロコシを育てるに相応しい温暖な気候風土になってきたのだろう? 青い空には編隊を組んで飛ぶ鴨、そして、雲雀。灰色と黒のツートンカラーのカラス、自然が色濃いと鳥達の数も多い。 

 

 行く道は田舎道なのに、相変わらずハイウェーのように素晴らしい。途中の小道(自転車道)で古めかしい石の橋を渡った。平たい石を何枚も積み上げて造った苔むした重厚な橋だ。誰も通らない片田舎の橋にも拘らず、夜にはライトアップをするらしく?袂からは何個ものライトが欄干を照らすようになっていた。欄干にあった銅板を見ると「1600年代に造られた橋ーー」と記されていた。そして、暫く走った海の入江では、これまた苔むした中世のものと思われる?古めかしい防波堤(かなりの長さだった)。さらには、王冠の紋章が掘られていた不思議な道端の石碑。はたまた、古い時代の風車など、スウェーデンの深い歴史を感じながら走る一日だった。

  

 本日の走行120km。「スクレア」という場所にある森の中の一軒宿(モーテル)に宿泊。テツは今日一日、トレーニングの為にアシスト無しで走って大汗をかいた。夜のメニューは食材をスーパーで買い込んで、スープカレーとサラダ。美味かった。

プロフィール

風間深志

かざま・しんじ。冒険家。1950年、山梨県出身。85年、バイクでエベレスト登攀、標高6005mの世界記録樹立。87年、バイクによる北極点到達。92年、バイクによる南極点到達。いずれも史上初。ほかバイクによる冒険、レース参加等多数あり。88年より『地球元気村』(その後NPO法人化)を運営。全国各地をフィールドに自然を軸とした地域づくり・人づくりに取り組んでいる。

 主な著書に『地平線への旅』(文芸春秋)『2DKと大自然』(大和出版)『10万回のキャスティング』(インフォレス)など。

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