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【F1 08】F1開幕直前プレビュー(その2)「中堅チーム、抜け出すのはどこ?」

2008年03月13日

 3月16日のオーストラリアGPで開幕する2008年のF1。目前に迫った新シーズンの注目ポイントをまとめてみた。

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写真BMWザウバー「F1.08」。マシン各所をエアロパーツでかため完全武装。かなりの意欲作ではあるが、センシティブ過ぎる点が不安材料。(写真=BMW)
写真ロバート・クビサ(左)とニック・ハイドフェルド(右)。チームメイト同士の争いが楽しみなチームだ。(写真=BMW)
写真ルノー「R28」。前年の失敗を糧にマシンを大幅改良。アロンソを味方に、2005-06年の活躍を再び。(写真=Renault)
写真チームのボス、フラヴィオ・ブリアトーレを中心に、フェルナンド・アロンソ(左)とネルソン・ピケJr(右)。歴史的に、ルノーはふたりにイコールコンディションを与えないチーム。マクラーレンで痛い目にあったアロンソにとっては絶好の場所かもしれない。(写真=Renault)
写真ウィリアムズ「FW30」。堅実なチームの着実な開発姿勢が実を結びそうで、BMW、ルノーに食ってかかるシーンも見られるかも。中嶋一貴の戦いぶりにも注目したい。(写真=Williams)

 今回は、フェラーリ、マクラーレンの2強の背後で表彰台の一角を狙い、そして優勝を夢見る中堅チームについて。

■BMWザウバー:ターゲットは初勝利

 2007年のBMWザウバーは、トップ2との差は歴然としていたものの、様々なコースで中堅ナンバーワンの速さをみせた。コンストラクターズランキング2位という成績で弾みをつけたいドイツ・スイス連合。今年は初優勝を目標にプログラムを組み立てている。

 ニューマシン「F1.08」は、しかし、冬のテストでは芳しい結果を残せていない。空力を中心とした、かなりアグレッシブな開発がやや足を引っ張り、挙動がセンシティブすぎるとドライバー、首脳陣ともに認めているのだ。

 ドライバーは変わらず、ニック・ハイドフェルドとロバート・クビサがつとめる。

 ハイドフェルドは昨年、それまでの地味な堅実路線からレーサーへと変貌を遂げ、牽引役としてチームに貢献しながら自身最高のドライバーズランキング5位を得た。

 いっぽうクビサは前年の華々しいデビューから一転、ハイドフェルドの陰に隠れがちだったが、冬のテストでは好調が伝えられた。ふたりのドライバーのうち初Vを達成するのはどちらか?

■ルノー:元チャンピオンは侮れない

 フェルナンド・アロンソとルノーのコンビネーションが復活。両者ともポテンシャルに疑いの余地はないが、お互い2007年に苦い思い出を残しているのもまた事実だ。

 ルノーからマクラーレンへと旅立ったアロンソは、あまりにも速すぎる新人、チームメイトのルイス・ハミルトンに手を焼き、イコールコンディションを謳いながらハミルトンを精神的支柱に据えたチームのなかで、自分の居場所を見つけられずに終わった。

 しかし孤立無援となってもしぶとく勝利し、最終戦までタイトルを追いかけたその力量、精神力はさすが。4勝しランキング3位という戦績は満身創痍で手に入れたリザルトである。慣れ親しんだ古巣で再び開花する姿を、ファンは待ち望んでいる。

 タッグを組むのは、テストドライバーから昇格したネルソン・ピケJr。2006年GP2シリーズでハミルトンに次ぐランキング2位を獲得した、トリプルチャンピオンの息子だ。一発の速さには定評がある若手だが、アロンソを中心に再構築を図るルノーにあっては、従順なナンバー2に徹することが求められる。その点、何もかも揃っているハミルトンとは違う。

 前年型マシン「R27」は、開発シミュレーションと実走行でのデータに齟齬をきたした状態でつくられた“失敗作”。2005−06年とともにタイトルを勝ち取ったミシュランタイヤから、ブリヂストンのコントロールタイヤへの切り替えにも難儀し、BMWに大きく水をあけられてのランキング3位に終わった。 新作「R28」は、こだわり続けたVキールを捨てゼロキールを採用し、空力、前後重量配分など大幅に改良してきた。

 アロンソが加入したものの、トップチームとのギャップはそう簡単には埋まらないだろう。表彰台、あわよくば優勝を狙いたい。

■名門ウィリアムズに復活の兆し

 コンストラクターズランキング4位だったウィリアムズは、冬の間好調が伝えられたチームのひとつ。BMWとの離婚からコスワース、そしてトヨタと短期間のうちに3つのエンジンを渡り歩いた同チームだが、トヨタとの2年目のパートナーシップが好影響をもたらしており、新型「FW30」は堅実なマシンに仕上がっている。

 ニコ・ロズベルグのパートナーは、フルタイムでのGPデビューとなる中嶋一貴。若い二世ドライバーが牽引役となり、名門復活に向け邁進中だ。

 そのほか、奇才エイドリアン・ニューウェイによる「RB4」に期待がかかるレッドブルは、デイヴィッド・クルタード、マーク・ウェバーの“いぶし銀”コンビ続行。昨年泣かされた信頼性の欠如を解決すれば、中段のトップ争いに加われるはず。

 その兄弟チームであるトロロッソは、成長株のセバスチャン・ヴェッテルと、アメリカはチャンプカーで4年連続タイトルを獲得したセバスチャン・ブルデーのふたりがステアリングを握る。

 フォース・インディアとは見慣れない名前だが、ジョーダン→ミッドランド→スパイカーという変遷を経た流浪のチームである。潤沢なインド資本が投入されたことで下位脱出を図りたい。ドライバーは、エイドリアン・スーティルと、ルノーを追い出されてしまったジャンカルロ・フィジケラのコンビ。ルノーつながりでいえば、チーフテクニカルオフィサーとして元ルノーのマイク・ガスコインも在籍する。

(文=bg)


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