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東京モーターショー2009

次世代エコ車 ハイブリッドか電気自動車か、競う各社

2009年10月8日

写真スバル ハイブリッド ツアラー

写真日産ランドグライダー

 東京モーターショーに自動車各社が出展する車が7日、出そろった。「次世代エコカー」の覇権をかけ、人気のハイブリッド車(HV)で先行する陣営と、来年にかけて本格投入される電気自動車(EV)で追う陣営が、お互いの自信作を競い合う場になる。ただ、各社とも「本命」をまだ一本に絞ってはいない。

 EVを環境車戦略の中心に据え、来年末からEV「リーフ」の日米欧への投入を始める日産自動車。目玉は、前後に2人が乗るコンセプトEV「ランドグライダー」だ。短距離の「街乗り」を想定し、全幅は軽自動車の規格より38センチ小さい110センチに。曲がる際にタイヤと車体がオートバイのように傾いて走る。

 今年7月にEV「アイミーブ」を法人向けに発売し、来年には個人にも売り出す三菱自動車は、軽規格のバンEV「アイミーブ カーゴ」を出展する。

 これに対し、HV市場で先行するトヨタ自動車やホンダは、HVの選択の幅を広げて人気の定着を狙う。

 ホンダは来年2月に発売するスポーツHV「CR―Z」を披露。低燃費に加え、運転も楽しみたいとのニーズに応える。トヨタは、高級車ブランドのレクサスで初の小型ハッチバックHV「LF―Ch」のほか、今年末に日米欧でリース販売を始めるプラグインHV(PHV)を出す。家庭電源で充電し、近距離ではEVのようにモーターで、遠距離はHVのようにエンジンとモーターで走る。「HVとEVの長所を生かした次世代車の現実解」(開発担当者)との位置づけだ。

 スズキはコンセプト車として、主力車「スイフト」のPHVを出す。米ゼネラル・モーターズとHV開発で協力するが、この車は独自開発だ。

 ■「選択、いずれ不可避」

 ただ、大半のメーカーはEV、HV、PHVのどれか一方式に絞ってはいない。日産は、大型セダン「フーガ」のHVも出展。来年秋には市販に踏み切る。中小型車でも11年以降のHV投入を検討中。同社幹部は「HVの開発費が下がり、価格抑制できる段階に入ったため」と説明する。

 三菱も走行距離が短いEVとは別に、長距離走行用としてPHVのスポーツ用多目的車「PXミーブ」を披露。EV「プラグイン ステラ」を7月に販売した富士重工業は、コンセプトHV「スバル ハイブリッド ツアラー」を公開する。

 一方式に絞っていないのは「HV陣営」も同じ。トヨタは小型のコンセプトEV「FT―EV2」、ホンダは「EV―N」を出す。トヨタは燃費規制が強化される米国に12年にEVを投入する計画で、ホンダも10年代前半の米国での販売を視野に入れる。有力欧米メーカーもEV開発に乗り出しており、HVからEVへの転換が急進展した際の「保険」の面もある。

 一方、マツダとダイハツ工業は「ガソリン車の進化」に重点を置く。アイドリングストップ機能や減速時のエネルギー利用、軽量化などで、マツダのコンセプトカー「清(きよら)」、ダイハツの軽コンセプト車「イース」とも、燃費をHV並みの1リットルあたり30キロ以上に高めた。ただ、マツダも15年までにHVとEVを投入する方針を示している。

 米国の自動車調査会社、CSMワールドワイドジャパンの石井敦シニア・マネージャーは「今はこれをやっていれば大丈夫との技術はないが、経営資源は限られる。いずれ各社が選択と集中を迫られる時期が来る」と指摘する。(小暮哲夫)

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