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 トヨタ イスト

 プレミアム感のある2ボックス車

トヨタ イスト(118.0〜165.0万円:5月8日発売)
イスト

 従来型 2ボックスでは飽き足らない若い男女や、行動的な若い独身女性、ヤングファミリーをメインターゲットにしたこの車。テレビCMも、躍動的でカッコイイ。BGMもやたら耳に残る。

 イストは、おなじみヴィッツをベースに設計された新型車で、すでに昨年の東京モーターショーで発表されている。ホイールサイズが17→ 15インチに変更されたがそれ以外はほぼショーモデルのままで市販されている。


●クラスを超えたプレミアム感
リア
インテリア

 イストの個性は、これまでの 2ボックスにないプレミアム感を目指したことだ。確かに、SUV っぽい迫力のある外観や立体感あふれるワイドなグリルは1クラス上の車格を感じさせる。ただ、実車を目の前にすると、かなりヴィッツの匂いがすることは否めない。イスト最大の特徴である、張り出した下半身とタイヤ・ホイール周りの雰囲気もややちぐはぐな印象だ。

 インテリアはヴィッツに比べると、高級感と遊びゴコロをうまくミックスさせており、随所にこだわりもみえる。ブラック&シルバーを基調としたデザインで、インパネ本体を支える金属の柱とリングが特徴だ。シルバーといっても、硬質で冷たい感じはなく、吟味を重ねて「部品塗装ブースの空調にまでこだわって本物感を追求した」結果生まれた、イスト専用の温かみのある微妙な色合いがポイントである。ブラックとシルバーのインテリアといえば、アウディTTやMINIの飛びぬけて斬新なインテリアを思い出すが、イストも国産 2ボックスの中では、かなり頑張った方だと思う。「高級感」に大きく関わってくるドアの開閉音も適度な重みと硬さがあり好印象だ。

 このように、多くのコダワリがあるイストの装備だが、機能面の隠れたポイントとして特筆すべき点がある。運転席以外の窓も、ワンタッチで開閉可能としたことだ。パワーウィンドウのスイッチを押し続けなくても、窓の開閉が可能となっている。これまでの 2ボックス車ではありえない装備だろう。もちろん、最新技術をもって挟み込み防止などの安全対策も万全である。

イルミネーションマルチボックス
こだわりの夜間照明

 センタークラスタに設定した「イルミネーションマルチボックス」は、小物入れのショーケース化が発想の原点。スリガラス状の半透明リッドは照明が点灯するとistマークがキラキラと輝く・・・・。開閉アクションも、このクラスでは希なダンパー付きのプッシュオープンタイプを採用し、ゆったりとした開き方にもプレミアム感を実現した。

 イストはシートもかなり上質だ。もちろんヴィッツよりはワンランク上で、大きくてゆったりしており、適度に硬くサポート力もある。ヴィッツよりもヒップポイントは30mmアップしており、視界も良好。小柄な女性でも安心して周囲が見渡せるだろう。視界がいいということは、それだけ運転にも余裕が出てくる。

イスト

 走りの方は、スタイルやイメージから期待されるイメージとはややかけ離れた印象がある。シャープで軽快・・・ というよりは、重たい印象。今回試乗したモデルは最上級グレードで、1.5VVT-iを搭載しており、最高出力は109ps/6000rpm 、最大トルクは14.4kgm/4200rpm というエンジンなのだが、豪華装備のせいもあって重量も 1トンを超えている。ヴィッツ同様、エンジンを回しても胸のすくような加速感はえられず、騒音だけが加速する印象だ。もちろん、フツーに流れに乗って走っている分には何の問題もない。加速時のエンジンの騒音にはストレスがあるが、しっかりしたボディとこだわりの遮音対策で、高速での安定感や静粛性もかなり高いレベルだ。仕事で疲れたワーキングウーマンの心とカラダは充分に癒されるだろう。

 衝突安全性はワンクラス上というよりは、2−3クラス上を行っているこだわりようだ。たとえば、衝突試験は 2トンにまで重さをアップさせたセルシオ(イストの約2倍。ちなみに価格は5倍!)と、前面、側面、後面の各方位から行っている。それは、ボデー設計担当者が、「 入社以来こんな過酷な衝突実験は初めて」というほどの壮絶なものだったとか。こうして、「小さくても安全」な全方位の衝突安全性を実現させたイストが誕生した。


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