トヨタ自動車は4日、欧米などでの大規模リコール(回収・無償修理)により、2010年3月期の営業損益に1800億円規模の影響が出る見通しだと明らかにした。4日発表した同期の連結業績見通しでは、営業赤字は昨年11月に予想した3500億円から200億円に大幅縮小。だが、リコール問題が響き、黒字転換は厳しい情勢だ。新型プリウスのブレーキ問題の影響は見積もっておらず、先行きには不透明感が漂う。
純損益は、従来の2千億円の赤字予想から800億円の黒字に転換する見込み。前期は4370億円の赤字で、黒字化すれば2期ぶり。営業損益は、前期の4610億円の赤字から大幅に改善。売上高は、従来予想より5千億円多い18兆5千億円(前期は20兆5295億円)の見通し。
一連のアクセルに絡むリコールの影響は、対策費用として1千億円、信頼低下による販売減などで700億〜800億円の営業利益の減少を見込んだ。この問題の影響による販売減は、10万台(米国8万台、欧州2万台)と想定。リコール問題がなければ、営業損益も黒字に転換した可能性がある。
アクセル関連のリコール問題は、10日に米議会の公聴会で取り上げられる予定。新型プリウスのブレーキが瞬間的に利かなくなる問題も含め、トヨタ車に対する「逆風」は収まっていない。品質問題に伴う影響額は、1800億円規模から膨らむ可能性もありそうだ。
4日には、09年4〜12月期連結決算も発表された。売上高は前年同期比19.6%減の13兆6705億円、営業利益は76.4%減の522億円、純利益は70.4%減の972億円だった。10〜12月期の営業損益は、1891億円の黒字。四半期ベースの営業黒字は7〜9月期から2期連続で、原価低減などコスト削減が「計画を上回るペースで進んでいる」(伊地知隆彦専務)という。2月以降の為替レートは、1ドル=85円を想定している。(久保智)