2011年6月4日1時5分
東京都は3日、いすゞ自動車のディーゼルトラック「フォワード」の一部について、走行試験では国の排ガス規制をクリアしているにもかかわらず、一般走行すると規制値の数倍の窒素酸化物を出す場合があると発表した。
都は、これらの車は決められた走行パターンでは排ガスを抑制するが、走行パターンが変わると自動的に抑制機能が利かなくなる仕組みになっているとしている。燃費の向上や排ガスを浄化する装置の低価格化を狙った、規制逃れの可能性があると指摘した。
これに対して同社は、同車種の一部の販売を停止し、2010年6月〜今年5月に製造された886台の改善対策を同日付で、国土交通省に届け出た。無償でエンジン制御プログラムの書き換えや、エンジン交換を行う。同社は「黒煙を除去する装置に不具合があったのが原因。規制逃れの意図はない」と説明している。