現在位置:
  1. asahi.com
  2. ライフ
  3. 愛車
  4. ニュース
  5. 記事
2011年7月31日0時43分
このエントリーをはてなブックマークに追加
mixiチェック

水戸の被災ライダー、8耐再挑戦 鈴鹿で31日決勝

 一度は引退を決意した中年ライダーが、バイクファンが1年で最も熱くなる「鈴鹿8時間耐久ロードレース」(8耐)に再挑戦する。大震災で周囲が落ち込んでいると思った。そして何よりも「自分自身がへこんでいた」ことに気づいた。決勝レースは31日。「がんばっぺ!」と心で念じ、真夏のサーキットを疾走する。

 三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットを会場に行われる8耐は、1千ccの大型バイクを2〜3人のライダーが交代で8時間を走りきる日本最大のロードレース。10年前からほぼ毎年出場していた茨城県水戸市酒門町のバイク店長、高野弘毅さん(45)は、昨年の大会を限りにレース活動を辞めることにした。33位で完走したが、炎天下の8時間、計1200キロほどを走行する過酷なレース。年齢的にも体力的にも限界だった。

 レースから離れ、仕事に集中する日々が続いた。そして大震災。中1、中2の2人の娘が元気がない。周囲も何となく落ち込んでいると感じた。自分もそうだった。激震で売り物のバイクが何台も倒れた。大きな損害だった。まず自分が元気を示そう。

 チーム編成も何も準備をしていなかったが、ちょうど欠員が出た愛知県のチームが、高野さんの思いを知って声をかけてきた。今月に入って「出場を考えているんだけど」と妻由美子さん(42)に告げた。「どうせ決まっているんでしょ」。笑顔で認めてくれた。

 愛用のヘルメットには「がんばっぺ!茨城」のステッカーをつけた。29、30日にはピット見学の観客に募金を呼びかけ、協力してくれた人に「がんばっぺ!茨城」のステッカーやカンバッジを配った。

 「完走。そして被災地・茨城も頑張っているぞ、という姿をみせたい」。それが目標だ。(猪瀬明博)

検索フォーム


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介