|
|
|
|
|
二輪車、未来に向けた創意工夫今回の東京モーターショーの二輪車部門では、各社のコンセプトの違いがはっきりと浮かび上がった。近未来志向、需要喚起、創意工夫、原点回帰、、、、。それぞれに開発担当者の思いが凝縮した二輪車ばかりだ。
■小恐竜にならって 二輪車の展示場は北ホールにある。北1ゲートをくぐりぬけ、会場内を見回すと、バイクにしてはスマートな車体が目に付いた。ヤマハが人間とバイクの融合を目指す電動式の「DEINONYCHUS」(ディノニクス)。大きくで鈍重という恐竜のイメージを覆した実在の俊敏な小恐竜の名前だ。 アルミフレームの車体に組み込まれたモーターは10個。走行シーン、路面の状態だけではなく、乗り手の身体に合わせて、車体を上下、前後に収縮することができる。会場でも、微細な動きを味わうことができる。開発を担当したEV統括部の清水健一さんは「未来を見据えた環境対応バイク。課題は電池のコスト、容量だ」と進化に自信をのぞかせた。 ヤマハの未来志向二輪車はディノニクスだけではない。ブースの中央には、青色が鈍く光る流線型の車体が際立つ。「Gen−Ryu」はモーターサイクルの楽しみとスクーターの快適性を兼ね備え、600CCエンジンと高出力・高効率モーターを組み合わせたハイブリッド車でもある。風切り音を大幅にカットするノイズキャンセル、ボイスナビゲーションも搭載されている近未来への提案モデルだ。 ■環境変化に沿って ヤマハの向かいには、ホンダがブースを構える。最奥にあるメーンステージの中央には、オートマチック車の「E4−01」と「DN−01」が並び立つ。二輪車のオートマチック免許は6月に解禁されたばかり。ホンダが新しい市場をにらんで開発した戦略的試作車だ。E4−01はスポーツ性を、DN−01は快適性を追求。ともに、4月に解禁された高速道路での二人乗りを想定し、広く長いシートを備えている。商品広報ブロックの高山正之さんが「オートマチック免許、二人乗り解禁は市場拡大の追い風」と意気込んでいた。 隣ブースはカワサキ。中央のステージをはさんで両脇には重厚な二輪車が並んだ。最初に報道陣に紹介されたのは「ZZR−1400」。1990年の発売とともに、一大ブームを巻き起こした「ZZR−1100」の後継車だ。1100は、ノーマルで時速288キロを記録した伝説の二輪車。発売から10年間、全世界で毎年1万台を売った記録もある。カワサキはZZRの厚い支持層に1400を投入。カワサキモータースジャパンの担当者は「需要の回復期だからこそ、本格志向のバイクに注力する」と語る。 ■細部へのこだわり スズキのブースでは、次世代技術と熟練工の技を融合したコンセプトモデル「STRATOSPHERE」(ストラトスフィア)がステージの中央にあった。二十数年前に市販されたことのある6気筒エンジンを復活。現代の技術を駆使して、4気筒並みの小型化に成功。フロントからタンクには、職人技によるたたき出しのアルミ材、ラジエーターサイドにはナイフにも使われるダマスカス鋼が鈍い光を放つ。革製シートの縫製にもこだわり、場所によってステッチをシングルとダブルに使い分けた。 デザイン開発を担当した二輪・特機技術本部の田村信治さんは「開発段階は、独り善がりのデザインにならないかという不安もあったが、何とか克服できた」と出来栄えに満足そうだった。 ■大御所の挑戦 ハーレーダビッドソンのブースでは、日本初公開のドラッグレース専用モデル「VRXSE デストロイヤー」を見ることができる。ドラッグレースとは、米国で盛んな直線1/4マイル(約400メートル)を競うレース。デストロイヤーは、そのままレースに参加できる様々なチューニング、専用部品が装着されている。日本では、ツーリングの印象が強いハーレーだけに、同社の日本法人には新たな挑戦だ。価格は360万円。近く販売される。 |
asahi.comトップ|社会|スポーツ|ビジネス|暮らし|政治|国際|文化・芸能|ENGLISH|マイタウン