衆議院議員・足立康史氏への申入書

 2017年11月21日  

衆議院議員
足立 康史 殿

株式会社 朝日新聞社
広報部長 後田 竜衛

 

申 入 書

 

 貴殿は、学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題について審議した11月15日の衆議院文部科学委員会で、「総理のご意向」などと記された文部科学省の文書の存在を報じた弊社の5月17日付朝刊1面記事(本件記事という)について、「捏造」と決めつける発言(本件発言という)を繰り返しました。さらに、同17日には国会内で記者団に対し「今も捏造だと思っている」と発言しました。また、自身のツイッターでは「朝日新聞、死ね」と書いたことを始め、弊社の記事について「捏造」などと投稿しています。
 国会という場で行われた本件発言は、事実に反し、弊社の名誉を著しく傷つけるものです。貴殿に厳重に抗議するとともに、すみやかに本件発言を撤回するよう求めます。
 なお、本書面は弊社コーポレートサイト(http://www.asahi.com/corporate/)で公表いたします。

 以下に、本件記事について事実に反する主な貴殿の発言を示します。

①「今回の加計問題は、朝日新聞の5月17日の『総理の意向』という『捏造報道』から始まっています。朝日新聞、これ捏造報道です。(略)(「大臣ご確認事項に対する内閣府の回答」と題する文書に関して)この文科省の文書、「総理の意向」と確かに書いてあります。「総理の意向」と書いてあるけども、これは加計学園についてじゃないんです。規制改革についてなんです。(略)これは5月17日の朝日新聞は捏造であると思いますが、いかがですか」との発言。
 本件記事は、貴殿が指摘した「総理の意向」と記載された文書などに基づき、「文部科学省が、特区を担当する内閣府から『官邸の最高レベルが言っている』『総理のご意向だと聞いている』などと言われたとする記録を文書にしていた」という事実を報じたものであり、捏造ではありません。また、同文書には、「設置の時期については、今治市の区域指定時より『最短距離で規制改革』を前提としたプロセスを踏んでいる状況であり、これは総理のご意向だと聞いている。」と記載されています。「加計学園のことじゃない」とする貴殿の発言は事実に反しており、捏造との指摘は誤りです。

②(上記文書に基づき)「総理の規制改革に関する大きな方針、それが書いてあるだけですよ。それを朝日新聞が切り取って。で、なぜ朝日新聞が意図的に捏造したかと私が言えるかと言えばね、この紙の3パラ目を見て下さい。3パラ目を。諮問会議の決定という形にすれば、総理が議長からの指示に見えるのではないかと書いてあるんです。総理からの指示ではないが、こういう形にすれば総理からの指示があったように見えるよねと書いてあるんですよ。これをみた朝日新聞が、こういう記事を1面で出すというのは、捏造というんですよ。ちょっともうひと言。大臣捏造と言って下さいよ」との発言。
 ①で説明した通り、文書には「今治市での区域指定時より」と明記されており、加計学園による獣医学部新設をめぐる文書であることは明らかです。ご指摘の「3パラ目」も、文書を一連の記載に沿って、普通の読み方をすれば、「総理のご意向」の記載と矛盾するものではありません。文科省などが保管を認めた他の文書にも同趣旨の記載があります。「捏造」と繰り返した貴殿の発言は弊社の名誉を傷つけるものです。

以上