グループの取り組み

朝日新聞社とSDGs

 朝日新聞社は、グループ企業や関連団体とともに、社会問題の解決に向けた様々な活動に先駆的に取り組んできました。2004年には、日本メディアとして初めて「国連グローバル・コンパクト(GC)」に参加。今後も、世界を変えるための17の目標の実現を目指して、グループとともに議論を深め、企業活動に反映していきます。

01 国民病と向き合う

 

目標

  • ◆ 質の高い基礎的な保健サービスへのアクセスを達成する(目標3-8)
  • ◆ 安価で公平なアクセスに重点を置いた経済発展と人間の福祉を支援するために、質が高く、信頼でき、持続可能かつ強靱(きょうじん)なインフラを開発する(目標9-1)

 2人に1人が患い、「国民病」ともいわれるがん。朝日新聞社では、インターネット上の不特定多数から資金を集めるクラウドファンディングサイト「A-port」で、がんとの共生をテーマにしたプロジェクトを掲載する特設ページを作りました。そこで、がん患者や家族をサポートしたり、がんの早期発見の大切さを伝えたりするプロジェクトを紹介し、資金調達を支援しています。

 がんとともに生きる「がんサバイバー」が孤立しないよう、その家族や友人が寄り添い、仲間との助け合いを強化することは、いまや世界の潮流になっています。関連団体の「日本対がん協会」では、サバイバーを支援する組織「がんサバイバー・クラブ」を2017年6月に設立。信頼できるがん情報が得られる場や治療中の患者が相互交流できる場などを提供し、サバイバーを支える仕組み作りを目指しています。

 また、がん同様に社会課題となっている認知症は、25年度に患者数が5人に1人の約700万人に増えるとみられています。「認知症サポーター」の育成が急務となるなか、朝日新聞販売所(ASA)向けのサポーター養成講座を開催し、17年8月末現在でサポーターになった所長や従業員、関連会社員らは4,758人に上りました。新聞配達で町を回り、高齢者と接する機会も多いASAに対する期待は高まっており、今後も社会で支えていく道を探ります。

がんサバイバー・クラブ ホームページ

02 次世代を見据えて

 

目標

  • ◆ 男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、自由かつ公正で質の高い初等教育の提供を目指す。(目標4-1)
  • ◆ 世界の文化遺産及び自然遺産の保護・保全の取り組みを強化する。(目標11-4)

 2016年9月、朝日新聞社は博報堂とともに、新興国などから注目されている日本の教育手法を広める取り組みとして、小学校高学年が楽しみながら読める無料学習誌「みっけ」を、タイで創刊しました。タイの大手出版社との共同事業で、まずバンコクを中心とした250校に約11万部を無料配布しました(17年9月現在)。

 理数系教育に力を入れるタイは科学技術立国・日本の教育に注目しており、朝日新聞出版の学習誌「かがくる」の記事などを生かした「みっけ」は教室で大歓迎されています。今後はデジタル展開も視野に入れ、日本の教育システムや企業の様々な活動を紹介するイベント展開を検討しています。

 未来につなぐ文化財の保護にも力を入れています。戦後間もなく火災で焼損した「法隆寺金堂壁画」を次世代に伝えるため、15年に法隆寺が立ち上げた「保存活用委員会」へ加わり、文化庁、関係機関が参加して進める委員会の調査プロジェクトを支援。委員会では、焼損前の壁画を撮影した写真のガラス原板をデジタルデータ化する案も検討されています。

タイの小学生向け学習誌「みっけ」創刊(朝日新聞社 メディアラボ)

03 「持続可能」への挑戦

 

目標

  • ◆ 2030年までに包摂的かつ持続可能な都市化を促進する。(目標11-3)
  • ◆ 持続可能な開発及び自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つようにする。(目標12-8)

 大阪市北区の中之島地区で開発を進めてきた、国内最高峰のツインタワーからなる「フェスティバルシティ」。真ん中を公道(四つ橋筋)が通る、ユニークで独特な景観をつくり出すタワーに大阪本社が入居しています。

 タワーは河川水を利用した地域冷暖房システムやセンサーによる調光・空調制御やLED化など優れた省エネ機能を持ち、非常用発電機による72時間電気供給や十分な備蓄倉庫など関西トップクラスのBCP(事業継続計画)や防災・減災に対応しています。

中之島フェスティバルシティ ホームページ

 朝日新聞社は2001年に日本の新聞業界で初めて「朝日新聞環境憲章」を制定し、積極的な環境対策を進めてきました。前年度の実態を検証して見直しを行い、結果はウェブサイトなどで公開しています。

 日々の新聞印刷を担う朝日プリンテックと、輪転機に使われるゴムローラーの再生装置を共同開発し、17年度の新聞協会賞(技術部門)を受賞。印刷拠点の川崎工場では、12年3月から最大出力100kWhの太陽光発電設備を稼働させています。

 また、新聞輸送トラック配送後の空荷を利用してパナソニックと始めた異業種共同輸送の試みは、ファーストリテイリング、大日本印刷にも拡大しています。

朝日新聞社 環境への取り組み

04 多様な働き方を推進

 

目標

  • ◆ 意思決定において、安全かつ効果的な女性の参画及び平等なリーダーシップの機会を確保する。(目標5-5)
  • ◆ すべての労働者の権利を保護し、安全・安心な労働環境を促進する。(目標8-8)

 管理職世代の40歳以上の社員における女性比率に近づけることを目標に、次長以上の管理職ら対象ポストの女性比率を、2030年までに25%以上への到達をめざします。16年春に行動計画を策定し、数値目標のほか、男女を問わず働きやすい環境づくりや、女性登用の促進に向けた研修などを実施しています。

 仕事がしやすく働きがいのある会社にしていくために、様々な改善に取り組んでいます。満2歳の年度末まで取得できる育児休業や介護休業をはじめ、育児や介護などを理由に退職した従業員の再雇用制度(ジョブ・リターン制度)、在宅勤務制度、スキルアップや配偶者の海外赴任同行や不妊治療のために長期休職できる「自己充実休職」、妊娠・出産、育児・介護休業に関するハラスメント防止規定など、ダイバーシティー(多様性)や人権擁護、多様な働き方やWLB(ワーク・ライフ・バランス)を推進するため、社内制度の整備や研修・啓発を進めています。

 結婚休暇は同性パートナーシップにも適用しており、17年4月からは住宅法人契約制度や家賃補助、転任旅費、慶弔金についても制度適用を拡大しました。

 日本がもっと働きながら子育てしやすい社会となることを目指して、子育て世代の悩みにフォーカスしたイベント「WORKO!」や、「CHANGE Working Styleシンポジウム」なども開催しています。

05 ともに考えるイベントを開催

 

目標

  • ◆ 様々なパートナーシップの経験や資源戦略を基にした、効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップを奨励・推進する。(目標17-17)

 朝日新聞社で最も大きな国際フォーラム「朝日地球会議」では、国内外の第一線の研究者、政策決定者、先端の企業人やNGO関係者などを招き、講演やセッションを繰り広げ、持続可能な社会の実現への解決策をともに探っています。3日にわたり開かれる会議には、学生や学術関係者、省庁や企業などから、のべ5千人の人たちが集まります。国内外のメディアも取材に訪れます。2017年は、SDGsの提唱者である国連副事務総長のアミーナ・モハメッドさんが、朝日地球会議に出席するために来日しました。

朝日地球会議 ホームページ

 「朝日新聞 未来メディアカフェ」は、参加者と専門家、朝日新聞記者がともに社会的な課題に向き合い、解決へのアイデアを出し合うセッションです。13回目となる未来メディアカフェは、「親子でみらいの地球について『ともに考える』」と題し、SDGsをトピックに、子どもと保護者の方が一緒にワークショップ形式で楽しく課題に取り組む特別版を開催しました。

朝日新聞 未来メディアカフェ ホームページ

06 そのほかの取り組み

 

宇宙開発見据え

  • ◆ 月面探査レースに日本から唯一参加する「チームHAKUTO(ハクト)」とメディアパートナー契約を結び、紙面やデジタル媒体での報道、各種イベントを行い、民間企業による宇宙開発の動き全体を幅広く支援

HAKUTO ホームページ

 

社外の声・評価踏まえ

  • ◆ パブリックエディター(PE)制度を2015年に導入し、翌年、PEが中心となる「あすへの報道審議会」を発足。読者の声や社外の評価などを踏まえて報道を点検する仕組みを充実

朝日新聞社 パブリックエディターから

 

誰もが輝ける未来を

  • ◆ 子どもの貧困対策や自閉症理解のためのフォーラム開催、高齢ドライバーについて考える講演会開催、児童養護施設・里親家庭の高校生進学応援金活動など、子ども、障がいのある人、高齢者を支えるさまざまな事業を実施(朝日新聞厚生文化事業団)
  • ◆ 障がい者アスリートたちの〝超人〟ぶりにデジタルならではのCG、動画、写真、密着記事で迫った大型企画「チャレンジド wonder athletes」を展開。障がい者による芸術作品のコンテスト「SOMPOパラリンアートカップ」(主催・一般社団法人障がい者自立推進機構など)をメディアパートナーとして支援

朝日新聞デジタル:チャレンジド wonder athletes ホームページ

 

緑を守る活動

  • ◆ 中学生向けの「緑の学習講座」や「国民参加の森林づくり」シンポジウムの共催、「つくば万博の森」の保全活動などを展開(森林文化協会)

森林文化協会 ホームページ

 

平和の尊さ次世代につなぐ

  • ◆ 「知る原爆」「知る沖縄戦」を希望校に無料配布。平和学習や修学旅行で活用される

朝日新聞デジタル:「知る原爆・知る沖縄戦 」ホームページ

 

NIE(教育に新聞を)推進

  • ◆ 社員や記者が小・中・高校の教室に出向いて、新聞の基本的な読み方、電子新聞の活用法、ニュースの背景、メディアリテラシーなどを話す新聞出前授業の開催

朝日新聞社 NIE(教育に新聞を) ホームページ