芸術活動を自治体の境を越えて盛り上げようと、愛知県内の4市町と芸術団体が手を結んだ。豊川、長久手、西尾の3市と武豊町の施設を会場に、音楽や演劇を上演する「ジョイントフェスティバル愛知」が今月開幕する。芸術関連の予算が限られるなか、費用の分担といった協力をすることで、単独では難しい公演を実現させる試みだ。
同フェスティバルのコーディネーター、中京大国際教養学部の安藤隆之教授と「うりんこ劇場」の後藤武弥代表が昨年春から自治体に開催を呼びかけ、4市町が賛同。250万円ずつ負担し、1千万円の事業費を集めた。来年度以降も開催を目指す。安藤教授は「県の主催ではなく、自治体が自主的にやれる企画でないと一過性で終わってしまう。お金がなくても、自治体が平等に費用を出すことで自分たちの力で企画を実行できるプランを考えた。全国的なモデルになればうれしい」。
公演のテーマは「子ども」。劇団うりんこ「アリス」(8月3、10、24日と9月8日)はルイス・キャロルの名作「不思議の国のアリス」を基に、パフォーマンス性を強くした。例えば白ウサギの足音はスリッパで床を「パタパタ」たたいたり、アリスが穴に落ちる場面では木の枝を「ボキボキ」折ったり、音を重視。脚本・演出の立山ひろみは「音は子どもたちの感受性を広げる。ワクワクドキドキ、身を乗り出して物語の世界へ入っていく感じにしたい」。