劇団「ナイロン100℃」を主宰するケラリーノ・サンドロヴィッチはかつて公言していたという。「20周年は絶対にない」と。だが今年、その20周年を迎えた。花も嵐も踏み越えた劇団の、軌跡と奇跡とは。
1985年に前身の劇団健康を旗揚げ。ケラは翌年にバンド「有頂天」でメジャーデビュー後も劇団を続けた。常識外れの活動だったが、91年にバンドを解散してからは演劇に戻った。20代で「運が味方してくれるから、勘に任せればいい」との処世訓を得た。
ナイロン結成は93年。公演中に制作担当者が失踪したり、本番直前まで戯曲を書きあぐねたり。波乱は続いた。「誰かが『やめちゃおう』『無理だよね』と言ったら劇団が終わっちゃうことが、3回か4回はあった」とケラ。その危機を団員の団結で乗り越えた。