■古谷敏さん:誕生
【1991年4月30日朝刊】
「ウルトラマンになってみないか」と持ちかけられたのは、古谷敏が東宝の大部屋にいた22歳の時だった。
東京・西麻布の建具屋の5男に生まれ、少年のころからスターを夢見た。石原裕次郎にあこがれ、中学卒業と同時に東宝の演劇学校に進んだほどだった。それが、ぬいぐるみ衣装に入れといわれる。顔が出ない。子供番組である。同期の仲間からは、ドラマの中の科学特捜隊員に選ばれた者もいる。最初は隊員役かと勘違いした。“黒衣”役とわかり、考え込んだ。
なぜ、古谷か。製作時の監督だった満田かずほ^らによれば、日本人離れした体形が、宇宙人のヒーローにふさわしかった。身長181センチ、やせ形、頭が小さく8頭身。