■評:日本の良き友を記録に残す
【佐藤忠男・映画評論家】台湾は日清戦争のあとから太平洋戦争の終戦まで、50年間にわたって日本の統治下にあった。その間、台湾映画の「セデック・バレ」に描かれたような山岳少数民族の悲惨な叛乱(はんらん)も引き起こしている。植民地統治は本来上手(うま)くゆくものではないが、一方で、むかし教わった日本語をいまの普通の日本人以上にきれいに話し、かつて日本国籍だったことになつかしさを感じている人たちが少なからずいることも事実である。
もっとも、その人たちはもう70歳代の半ば以上である。これは、日本人のもっとも良き友だったこの人たちのことをぜひとも記録に残しておきたいという思いにかられて作られた6人の台湾人のインタビューであり、ドキュメンタリーである。