(2012年4月28日)
「残酷な天使のテーゼ」歌詞サイト■(うたの旅人)新世紀エヴァンゲリオン主題歌「残酷な天使のテーゼ」 神奈川・箱根町
アニメを愛する人とそうでない人。その間の「心の壁」を破ったのが、「新世紀エヴァンゲリオン」(エヴァ)だった。
昨年11月、東京・原宿にファッションと雑貨の公式ショップ「エヴァンゲリオンストアTOKYO01」がオープンした。「まさかこんな自分が原宿にアニメの店を出すなんて」。地味なワイシャツにセーター、そして地味な眼鏡。それらを身につけた中年男性が店の前で感慨深げに言った。エヴァの広報や関連商品の開発を管理する企業「グラウンドワークス」の代表、神村靖宏さん(49)だ。
エヴァは1995〜96年、テレビ東京系列で放映された。物語の舞台は今から3年後の2015年。世界的大災害で東京が壊滅し、政府は神奈川県箱根町に要塞(ようさい)都市「第3新東京市」を整備する。その街の中学校に通う14歳の少年、碇シンジが主人公だ。シンジら14歳の少年少女が巨大人造人間エヴァンゲリオンに乗り、人類を脅かす謎の生命体「使徒」と闘うのだ。
シンジの通う中学校の前には「湖尻 長尾 国道138」との実在する地名の標識がある。「私もああいう道路標識や看板の制作に関わってたんです」。神村さんは懐かしんだ。前職はエヴァを制作した「ガイナックス」の統括本部次長だった。
1980年代初頭の大阪では、関西地区の大学のアニメ研究会やSF研究会から集まった学生らの主催で、5千人規模のイベントが開かれていた。大阪大のSF研に所属していた神村さんも運営事務局に誘われ、「手足となって働いた」。後にエヴァを監督する庵野(あんの)秀明さんもいた。庵野さんは火薬や模型を駆使した自主制作映画を監督し、作品の中で自ら怪獣を倒すなど、中核的な存在だった。
神村さんは卒業後、大手通信企業に就職したが、4年後に退職。この時の仲間が立ち上げたガイナックスに参加した。
「ぼくらのころは」と神村さんは続けた。「アニメにはまる若者はファッションや男女交際には無関心と思われ、周囲に理解されなかった。エヴァに出てくる強力なバリアーを『ATフィールド』と言うが、アニメファンとそれ以外の人との間にはATフィールドがあった」