■評:善悪入り乱れた娯楽大作
【品田雄吉・映画評論家】そもそも原作はほとんど古典的な米国の人気コミックである。テレビ初期にTV映画シリーズとして人気を博し、1956年に劇場用映画にもなった(邦題「西部の王者 ローン・レンジャー」)。しかし、以後ずっと再映画化もされなかったのは、西部劇というジャンルの衰退によるものだったのだろうか。
そういう流れを受けてか、今回の映画化は、とことん盛りだくさんのお話で見せる娯楽アクション大作だ。そして、西部のヒーロー、ローン・レンジャーには忠実な先住民族の従者トントがいるのだが、カリスマ的人気スター、ジョニー・デップがそのトントを演じることで、これはまさに「トント=デップのローン・レンジャー物語」になっている。何しろ、博物館に入った少年に対して、展示された作りものの先住民族が話しかけてきて、それがデップ演じるトントなのだから。