「朝日いつかは名人会」第1回のメンバーは三遊亭歌彦、古今亭菊朗(ともに二ツ目)の2人。前座は三遊亭時松、そして今回のターゲット・マンはご存知・柳家喬太郎(真打ち)。
この4人が落語を1演目ずつ、つまり1席ずつ演じ、さらに二ツ目、真打の3人が高座にそろって熱いフリートークを交わして、落語を、わが思いを、そして「いつかは――」の夢を語り合うって構成。
定年なしの生涯芸「落語」に身を投じ、天井知らずの上昇軌道をたどっている若手の精鋭たちは、いまをいかに生き、未来の夢をいかに達成し、平成の落語ブームにさらなる栄光をもたらすか否か? ここに立ち会わないことには、落語のサポーターとして千年の悔いを残す――てェことになるだろう。
柳家喬太郎をファースト・ターゲットに指名したのは、総合的に見ていま一番“いつかは”の待ち時間が短い、つまり“名人位確率”の高い若手落語家だから。平成17年度芸術選奨新人賞、平成16・17年度国立演芸場花形演芸大賞受賞のキャリアが太鼓判。そして、昭和以降の落語家でこれほど創(新)作と古典の双方を鮮やかに演じ分けた人材はいない。
めざせ喬太郎、追いつき追い越せ喬太郎――の意気込みで後輩たちがファイトを燃やしてこそ、明日の落語に光明が射そうというもの。喬太郎自身もさらに飛躍し続けてほしい。
喬太郎が真っ先に選んだ菊朗と歌彦は二ツ目クラスの伸び盛り注目株で、菊朗は古今亭圓菊門下、明るく調子のいいリズムで語り口が柔軟、楽しく落語を聴かせる素質を持っている。歌彦は三遊亭圓歌門下、歯切れよく、しっかりした間とテンポが備わっていて大器の風格さえある。
しいて対照させれば「動の菊朗、静の歌彦」だけれど、気の早いイメージ付けは禁物。ともに日々新しい自分を演じ続けてほしいもの。71年生まれで94年スタートの古今亭菊朗と、77年生まれで95年スタートの三遊亭歌彦が、63年生まれで89年スタートの柳家喬太郎にどこまで迫るか。
そして、第1回の前座、そう、「朝日いつかは名人会」の第一声を発する三遊亭時松は03年に三遊亭金時に入門。実は月が明ければ、5月から晴れて二ツ目に昇進することが決まっている。“いつかは”「いつかは名人会」に二ツ目出演するであろう“あしたは二ツ目”さん。
みなさん、末長くこの会で、落語家のステップアップのプロセスを見届けてください。「これでもいつかは名人かい?」なんてすぐ言いたがるようじゃ、もう年ですぜ。