女性デュオ「PUFFY(パフィー)」がデビュー10周年を迎え、アルバム「Splurge」を28日に出す。力の抜け具合が衝撃的だった「アジアの純真」で96年にデビュー、いまや米国アニメの人気キャラクターにもなり、日米をまたぐ人気者になった。気取らず、構えず。「彼女たちの生きる道」は変わらない。
アルバムには、奥田民生、ザ・ハイロウズの甲本ヒロト、スピッツの草野正宗、オフスプリングのデクスター・ホーランドらが楽曲を提供。「ぜいたく」を意味するタイトルにふさわしい面々が10年を祝う。
〈白のパンダをどれでも全部並べて〉。井上陽水のでたらめな詞に、奥田が肩の力の抜けたメロディーを付けた96年のデビュー曲「アジアの純真」。小室哲哉がプロデュースする、ダンス系中心の音楽が一世を風靡(ふうび)していたさなか、「脱力系」の音とキャラクターは新鮮だった。
だが、本人たちは音楽シーンに風穴を開けようと気負ったわけではない。
「デビューアルバムを出したら、パフィーはなくなるものだと思っていた」とデビュー時を吉村由美が振り返れば、大貫亜美も「最初からエモーショナルになるとか、頑張りすぎるというのがなかった。ご飯が食べられればいいというか、困らなかったらいいんですよ」と冗談めかして言う。
「一発屋」で終わるのか、という観測をよそに、「これが私の生きる道」「渚にまつわるエトセトラ」とヒットを連発した。バラエティー番組でも人気を集め、独特のポジションを築いた。04年から米国で放送されたアニメ番組「ハイ ハイ パフィー アミユミ」で、そんな2人は米国人の心までつかんだ。
10年間の活動を、吉村はこう表現する。「デビューからいまだに、パフィーはこういうものだというものはない。その都度そのつど面白いことがあったら寄り道できるスタンスがいい」
マイペースを支えてきたのは、「性格は違うけれど、楽しむところが同じ」という2人の関係だ。大貫は「家族でも友達でもないパートナーで、普通の友達よりは深く、でも家族ほど甘えていいものでない。だれよりも居心地がいいから、10年たっちゃったんでしょうね」と言う。
目標とか抱負は似つかわしくない彼女たちだが、今後について聞いてみると、「10年前と変わらないスタンスで、楽しいと思えることをやらせてもらってきたので、それはこのままありなんだろな」と大貫はのんびりとした口調で答えた。