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「アフリカの喜び届けたい」 ユッスー・ンドゥール8月公演

2006年06月29日

 セネガルの歌手ユッスー・ンドゥールが8月5、6日に東京・昭和女子大学人見記念講堂で公演する。アフリカ音楽に西欧の目を向けさせ、飢餓に象徴される、先進国と非西欧諸国との間の問題に積極的にかかわってきた。米国のイラク攻撃やフランス移民の暴動など、「文明の衝突」をめぐる世界の現状について聞いた。

 セネガルの自分のスタジオで新しいアルバムを制作中。「気分転換も兼ねて、海外で時々、単発のコンサートをしている」。初夏にはスペインのバレンシアにいた。内戦が続いた西アフリカのシエラレオネ出身の音楽家が、母国の学校建設を目的に開いたチャリティーイベントに参加した。

 アフリカのリズムに西欧的なメロディーを取り入れ、80年代から世界的な人気を獲得した。04年発表の前作ではエジプトのオーケストラと共演、イスラム色の濃い作風だった。「イスラム教をアフリカの視点で見た、自分の信仰心について語るものだった」と言う。

 このアルバムは01年の米同時多発テロの後に世に出たが、99年には構想していたという。「どんなメッセージを弁護するものにもしたくなかったので、発売を極力遅らせた」と語る。

 03年には米国のイラク攻撃に抗議し、全米ツアーを取りやめた。「米国のイラク攻撃は、国連を軽視した点で間違っていた。どんな国も同等に話し合いをできるという意味で、私は国連を支持している」と言う。

 西欧と非西欧の対立は、欧州でも顕在化している。セネガルの旧宗主国フランスでは昨年、アフリカ系移民の暴動が起きた。「移民をせざるを得ないアフリカの政府にも問題があるが、鎮圧に走る欧州諸国も問題だ。なぜ移民が生まれるのか。その背景を理解しないと解決はしない」と言う。

 負の側面が語られがちなアフリカだが、「歌って踊って楽しむ。本当はそれがアフリカらしい雰囲気」と言う。長年バックを務める「スーパー・エトワール・ドゥ・ダカール」を連れた来日公演では「ライブこそが、我々のアフリカらしさがもっとも強く出る。喜びを届けたい」と話す。

 8月5日午後7時、6日は同5時。6500〜4500円。

 〈東京の夏〉音楽祭2006は7月5日〜8月6日、東京都内のホールを中心に開く。問い合わせは電話03・5465・1233(アリオンチケットセンター)。


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