20年ぶりのソプラノ 19日東京でシントウが公演
2006年07月18日
70年代に世界中のオペラハウスを席巻したソプラノ歌手、アンナ・トモワ・シントウが19日、東京・四ツ谷の紀尾井ホールで20年ぶりのリサイタルを開く。65歳となったシントウは「様々な人生の試練を真正面から受け止めることが自らの芸術を育てる。そのことを若い世代に伝えたい」。
ブルガリア生まれ。ミラノ・スカラ座の来日公演などで、日本でもなじみが深く、奥行きのある美声は、カラヤンやベームらに愛された。
「200%の準備をし、でもいったん舞台にあがると、新しい気持ちで音楽に真摯(しんし)に向き合わねばならない。芸術家として生きる厳しさを教わりました」
半面、20代そこそこの若手が商業主義にとりこまれる音楽業界の最近の風潮を憂う。リサイタル後、鹿児島で開かれる霧島国際音楽祭で講師を務める。
「人間というものは、段階的にゆっくりつくられていくもの。『オテロ』のデズデーモナや『ばらの騎士』の元帥夫人のような役は、テクニックがあれば一応歌えてしまうけれど、経験がはぐくむ知性なしに役柄を理解できない。生来与えられた能力に対する謙虚さを常に持ちつつ、己の不安から目をそらさず芸術の糧にしてほしい」
歌うのはブラームスやR・シュトラウスの歌曲など。午後7時開演、6500、5500円、学生3000円。電話03・3237・0061(ホール)。
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