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時代の変化を象徴、飾り立てず簡素に 05年ファッション

2005年12月20日14時12分

 ダークから白、明色へ。重いクラシックなスタイルから、軽やかなリアルクローズへ。高級ブランドの二極化、クールビズ、ロハス……。驚くような新しい形は現れなかったが、ファッションの世界では今年は時代の変化を象徴するようないくつかの新しい流れが見られた。

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05年秋冬のバレンシアガ

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05年秋冬のプラダ

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06年春夏のD&G

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06年春夏のルイ・ヴィトン=いずれも大原広和氏撮影

 今年前半の傾向は、黒を中心に暗い色調を使ったクラシックな形が主流だった。胸元を隠した禁欲的な感じの英国ビクトリア朝風スタイルやミリタリールックなどが目立った。3月のパリ・コレクションでは「暗い森」や「魔女」「おとぎ話」などが代表的なテーマだった。

 その一方で、今年の大きな特徴として、装飾を省いたシャツとひざ丈スカート、細身だがカジュアルな感覚のワンピースといった着やすそうな「リアルクローズ」がコレクションで久しぶりに復活した。

 7月のパリ・オートクチュールのショーでも服のラインが目立って簡素化した。

 来年の春夏に向けた秋のコレクションでは、各ブランドがいっせいに軽やかなラインの服を発表した。色も白を基調に明るいパステルカラー、プリント柄などに変わった。フリルやプリーツ、ドレープなどフェミニンな装飾が細部にさりげなく施されている点もトレンドの一つ。

 リアルクローズの傾向は、街の流行の中でも一気に広がった。

 あまり飾りたてずに簡素に暮らすこと、資源の無駄遣いを避け、自然環境に配慮すること。一部の雑誌などが提案したそうした「ロハス」な生活スタイルとリアルクローズは波長が一致したようだ。

 夏のクールビズの提案も同じ流れだった。こちらはメンズが主体で、おしゃれなカジュアルウエアという紳士服の新たな需要を拡大させた。

 環境省の主導で国内大手アパレルも巻き込む動きになったため、来年以後も継続する見込みだ。

 冬には「ウオームビズ」の動きも具体化し、新たな重ね着の提案も進んでいる。

 クール、ウオームビズは、数十年間も基本的には保守的で停滞していた紳士服業界を大きく変えるきっかけになるかもしれない。

 リアルクローズは金満装飾が目立った80年代スタイルへの反動として90年代はじめに出現した。今回違うのは、90年代の禁欲的な鋭さがなくて、明るくのびやかな点だ。

 「テロや自然破壊にうちひしがれていないで、前向きに何かを始めたい。でも自然体で」

 ある人気女性デザイナーが語った言葉に、こうした傾向が象徴されているのかもしれない。

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