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週刊人間国宝
芸能 舞踊(1)

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今週のわざ歌舞伎舞踊、京舞、上方舞

平野英俊 舞踊評論家

 歌舞伎舞踊は、歌舞伎の「わざ」の一つである「所作事(しょさごと)」とその系統の舞踊、舞踊劇を含めたものをいう。中世の風流(ふりゅう)という芸能から派生した出雲の阿国のかぶき踊りを原点に、能楽系の小舞(こまい)や、流行歌(はやりうた)の踊り、歌舞伎の「怨霊事(おんりょうごと)」などの身体表現を構成する。せりふと詞章(ししょう)で台本化されて、江戸享保期から宝暦期(一七一六〜六四年)にかけて一幕物の「所作事」というジャンルを築き、能の『道成寺(どうじょうじ)』や『石橋(しゃっきょう)』をその時代の風俗に置きかえてコンテンポラリーな作品群を確立した。 [全文を読む]

今週紹介の人間国宝七代目 坂東三津五郎 / 花柳壽應 / 二世 藤間勘祖 / 藤間藤子 / 花柳壽楽 / 西川扇蔵 / 花柳寿南海 / 井上愛子 / 山村たか / 吉村雄輝

もっと知るために

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【本】舞踊の真髄を読む

 舞踊の神髄を極めた人たちが語る芸談や、プライベートの話、踊っている姿。 芸を知り、鑑賞に役立つ本を紹介する。 [全文を読む]

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【ビデオ】厳選された演目を鑑賞

NHKビデオ『日本舞踊鑑賞 花柳流 花柳壽楽』
全3巻セット 3万円 厳選された全7演目を3巻のビデオに収めたもの。 第1巻『千利休』『傀儡師』、第2巻『石橋』『廓の寿』『都若衆万歳』、第3巻『釣狐』『松島』。 [全文を読む]

今週の人間国宝名鑑

◆七代目 坂東三津五郎(ばんどう・みつごろう)

1955年認定 1882.9.21−1961.11.4

十二代目守田勘彌の長男で、1889年初舞台。二世藤間勘右衛門、花柳勝次郎、四代目中村芝翫らの指導を受けて大成した。1906年七代目坂東三津五郎を襲名。歌舞伎舞踊界の第一人者で、正確な技術で枯淡な香り高い芸風を体現した。

◆花柳壽應(はなやぎ・じゅおう)

1960年認定 1893.10.3−1970.1.22

父・花柳壽輔が亡くなり、1903年六代目尾上梅幸、六代目尾上菊五郎に入門したが、11年舞踊家を決意。18年二世花柳壽輔を襲名。花柳流の家元として、古典舞踊の復活に尽力。枯淡なうちに円熟味を感じさせた。63年壽應と改名。

◆二世 藤間勘祖(ふじま・かんそ)

1960年認定 1900.10.8−1990.12.5

1907年六代目尾上梅幸に入門するが、15歳で五世藤間勘十郎の養子となり舞踊家へ。27年六代目尾上菊五郎一座の振付師となり、六世藤間勘十郎を襲名。高い品格をもち、82年文化勲章を受章。90年二世藤間勘祖を名乗る。

◆藤間藤子(ふじま・ふじこ)

1985年認定 1907.10.31−1998.10.14

1914年藤間勘八から手ほどきを受け、二世・三世藤間勘右衛門に師事。15年初舞台を踏み、26年藤間藤子を名乗る。古典に精通し、女流の舞台舞踊家として堅実な動きに艶やかな味わいを示す。古典の振付にも才能を発揮した。

◆花柳壽楽(はなやぎ・じゅらく)

1992年認定 1918.3.7−

講談師錦城斎典山(きんじょうさいてんざん)の次男。1924年二世花柳壽輔に師事し、37年六代目尾上菊五郎の日本俳優学校を卒業。29年花柳錦之輔を、65年二世花柳壽楽を名乗る。花柳流の重鎮としてすぐれた演技力をもち、古典舞踊作品の振付でも活躍する。

◆西川扇蔵(にしかわ・せんぞう)

1999年認定 1928.6.22−

西川流九世宗家に生まれ、1933年に初舞台。35年先代の母・西川扇蔵の死去で幼くして十世西川扇蔵を襲名。一門の支えのもと花柳壽應や六世藤間勘十郎について修業。古典作品を的確に表現し、振付にも実力を示す。

◆花柳寿南海(はなやぎ・としなみ)

2004年認定 1924.9.14−

幼くして修業をはじめ、1932年初舞台を踏む。42年花柳寿南海を名乗る。46年二世花柳壽輔の内弟子になり研鑽を積み、すぐれた舞台成果を示す。研究心旺盛で日本舞踊の研究会を開催し、伝統的な技法を的確に体得する。

◆井上愛子(いのうえ・あいこ)

1955年認定 1905.5.14−2004.3.19

1908年三世井上八千代に入門。31年観世流能楽師八世片山九郎右衛門と結婚。47年四世井上八千代を襲名した。力強く優艶な気品をたたえた京舞の第一人者として長く活躍した。90年文化勲章を受章。2000年井上愛子を名乗る。

◆山村たか(やまむら・たか)

1978年認定 1896.1.1−1981.12.22

1899年大阪の山村流に入門、山村春の教えを受け伝統技を体得し、若年からすぐれた技芸を披露。1915年山村たかを名乗る。新町家山村流の代表で、『ゆかりの月』『淀川』『名護屋帯』などに本領を発揮した。

◆吉村雄輝(よしむら・ゆうき)

1986年認定 1923.2.2−1998.1.29

1928年大阪の吉村流二世家元吉村ゆうに入門、のち三世吉村雄光の内弟子になり、39年吉村雄輝を名乗る。61年四世家元となり、上方舞をよく継承する。女舞の伝統を男性の芸に生かし、繊細にして巧緻な技を示した。

2006年06月27日

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