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週刊人間国宝
工芸技術 金工(1)

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今週のわざ鋳金

白石和己 山梨県立美術館長

 鋳金(ちゅうきん)は、金属が高温で熔けるという性質を利用した技法で、熔かした金属を、鋳(い)型に流し込んで冷却し、固まったのち型から取り出して仕上げる。鋳金には、青銅(せいどう)(銅と錫(すず)などの合金)、黄銅(おうどう)(真鍮(しんちゅう)のこと。銅と亜鉛の合金)、白銅(銅とニッケルの合金)、朧銀(ろうぎん)(銀と銅の合金)などの合金や、鉄、金、銀などの金属が利用される。これらの金属を鋳型に流し込んで成形するのだが、鋳型には挽(ひ)き板を回転させてつくる惣型(そうがた)、蜜蝋(みつろう)で原型をつくり、原型から鋳型をつくりだす蝋型(ろうがた)、石膏や木などで原型をつくってそれをもとに鋳型をつくる込型(こめがた)などの方法がある。鋳型は、伝統的には真土(まね)とよばれる砂や粘土を混合した特殊な土が用いられる。 [全文を読む]

今週紹介の人間国宝佐々木象堂 / 高村豊周 / 齋藤明 / 香取正彦

もっと知るために

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佐々木象堂、高村豊周を知る

【資料館】佐渡歴史伝説館
 佐々木象堂の故郷、佐渡にある私立の資料館。 佐渡の伝説や世阿弥(ぜあみ)についてのコーナーのほか、象堂作品のコーナーには、「飛天(ひてん)」ほかいくつもの作品が展示されている。 [全文を読む]

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香取正彦、齋藤明を知る

【美術館】メタル・アート・ミュージアム・光の谷
 香取正彦の父で千葉県佐倉出身の秀真と津田信夫を中心に、正彦や高村豊周など、金工作家の作品を数多く集める。 愛好家が独力で作り上げた私設美術館で、企画展も行っている。 [全文を読む]

今週の人間国宝名鑑

◆佐々木象堂(ささき・しょうどう)

1960年認定 1882.3.14−1961.1.26

17歳より錬金家の宮田藍堂に師事し、蝋型鋳造の技術を習得。蜜蝋と松脂を混合した蝋を造形し、それを鋳物土で塗り固めて焼き締め、解けた蝋の部分に熔解した金属を流し込む鋳造技法で、斬新で夢にあふれた作品を制作。

◆高村豊周(たかむら・とよちか)

1964年認定 1890.7.1−1972.6.2

高村光雲の三男で、1915年東京美術学校を卒業。母校などで教鞭をとり、鋳金作家として活動。熔解させた銅、鉄、銀、金などを、伝統的な惣型(そうがた)、蝋型(ろうがた)、込型(こめがた)などの鋳造法で成形。古典的な題材を近代的感覚で制作した。

◆齋藤明(さいとう・あきら)

1993年認定 1920.3.17−

父・齋藤鏡明の指導で伝統的な金属鋳造技術を習得、さらに高村豊周に師事して技法や表現を磨く。鋳造の造形から着色仕上げまで手がけ、簡潔で清新な造形美を表現。異なる2種類の金属を型に流し込む吹分(ふきわけ)を得意とする。

◆香取正彦(かとり・まさひこ)

1977年認定 1899.1.15−1988.11.19

1925年東京美術学校卒業。鋳金作家として活動する一方、父・香取秀真(かとり・ほつま)に従って、各地の梵鐘を調査。戦後には、供出で失った数多くの梵鐘を復元。伝統的な技法で鋳造するが、「広島平和の鐘」など新しい意匠の梵鐘も出がけた。

2006年07月11日

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