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週刊人間国宝

工芸技術 金工(5)

明治の彫金家

白石和己 山梨県立美術館長

 彫金(ちょうきん)は、宗教関係の金工品をはじめ、室内の飾(かざり)金具や襖(ふすま)の取手(とって)金具などの建築関係、装身具、家具などの金具、鎧(よろい)や兜(かぶと)などの武具等、さまざまに用いられてきた。江戸時代には、そうした彫金技法は高度に発達し、なかでも刀装(とうそう)金具は、幕府や各藩によって優秀な工人が保護され、複雑で多彩な技法による繊細で優れた作品が生み出された。 [全文を読む]

海野清/内藤四郎/鹿島一谷/増田三男

もっと知るために

写真【伝統を学ぶ】

 日本の彫金(ちょうきん)は鐔(つば)や目貫(めぬき)といった刀の装飾品(刀装具(とうそうぐ))を作る技術として、室町時代と江戸の元禄(げんろく)年間に隆盛した。 [全文を読む]

写真【美術館・本・ビデオ・DVD】

【美術館】
東京藝術大学大学美術館  前身の東京美術学校が1887年(明治20)に設置し、芸術資料収集を始めて約120年。 1999年(平成11)に現在の大学美術館が開館した。 [全文を読む]

今週の人間国宝名鑑

◆海野清(うんの・きよし)

1955年認定 1884.11.8−1956.7.10

1911年東京美術学校を卒業し、父・勝珉について水戸金工の彫法を学ぶ。伝統的な彫金技法に詳しく、とりわけ、図柄の輪郭を線状に打ちだす線彫技法のひとつで、細い毛のように線を彫っていく毛彫の技法に秀でた。

◆内藤四郎(ないとう・しろう)

1978年認定 1907.3.14−1988.1.12

東京生まれ。東京美術学校で海野清らから伝統的な彫金技法を学ぶ。富本憲吉らと行動をともにし、ゆたかな造形感覚を培う。簡明な幾何学模様を基に軽妙な毛彫や力強い蹴彫、雅味のある魚々子打などの伝統的彫法を用いた。

◆鹿島一谷(かしま・いっこく)

1979年認定 1898.5.11−1996.11.23

生家は東京・下谷で代々布目象嵌、彫金を業とし、父より彫金技法全般を習得。のち後藤一乗一門に師事。さらに祖父・一谷斎光敬に布目象嵌を修業、海野清らにも指導を受けて工芸表現を深め、絵模様風の優雅な作品を制作。

◆増田三男(ますだ・みつお)

1991年認定 1909.4.24−

東京美術学校で彫金を学んだのち、富本憲吉に造形上の指導を受ける。銀などを打ち出し成形した壺や箱、水指、皿などに、蹴彫、魚々子打、布目象嵌などの彫金技法で、動植物や山水文などの文様を古典的な作風で表現。

2007年06月05日

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