現在位置:asahi.com>文化・芸能>コラム>週刊人間国宝> もっと知るために 工芸技術 染織(10)[ この号のトップへ ] [ 今週のわざ:麻織物 ] [ 【ゆかりの場所と施設】 ] |
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織り方の基本は大型の織り機と変わらない。 |
受講生たちに織り方を解説する箕輪先生。 |
卓上織り機に向かう受講生たち。 |
卓上織り機の綜絖(そうこう)に経糸(たていと)をかけていく。綜絖とは経糸を順序正しく並べ、また緯(よこ)糸を通す隙間をつくる用具だ。
斜め織りを応用して円の模様を描く。それが今日の課題である。そのためにはまず色の違う2種類の経糸を交互に計74本、綜絖にかけなければならない。
「あっ、数(かぞ)え間違えたかしら」と言う声が教室のあちこちから聞こえる。基本の織り方をマスターした研究科の受講生でも、経糸をかける作業には神経を使う。
すかさず箕輪直子(みのわ・なおこ)先生が声をかけた。
「間違えないようにかけるのはむろん、緩まないようにしっかりと経糸を張るようにしてください。仕上がりをきれいにするための一番のコツですよ」
朝日カルチャーセンター東京、ここで箕輪先生が教えるのは卓上織り機を用いた裂き織りである。使い古したシーツや着なくなった古着の布をテープ状に裂いて、それを織物の緯糸に利用する。
布ではなく、和紙や革でもいい。素材の違い、織り方の違いによってさまざまな風合いや織り柄の織り布ができる。マフラーやランチョンマット、また織り布を横につなげることで玄関マットのような大きなものもつくることができるのだ。
経糸をかけ終わり、次に緯糸を通すステップに入る。この日は織り方を習得するという課題を優先するため極太の毛糸を使った。毛糸をシャトルに巻き、経糸の間に通し、綜絖を手前にすべらせて緯糸を打ち込んでいく。卓上とはいえ織り方の基本は大型の織り機とまったく変わらない。
日本では、江戸時代の奢侈(しゃし)禁止令が端緒になってさかんになったという裂き織り。「子どものパジャマをマフラーにするなど、自分にとって思い入れのある布を“再生”する人もいます」と言う箕輪先生。身近な織物の魅力がそこにある。
●裂き織り
朝日カルチャーセンター東京
問い合わせ先
箕輪直子先生の講座「裂き織り」は、朝日カルチャーセンター東京(03−3344−1941)で受講できます。〒163−0204東京都新宿区西新宿2−6−1新宿住友ビル4F
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2007年04月10日