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小川洋子さん原作の仏映画が日本公開

2006年09月13日

 04年にフランスで映画化された芥川賞作家小川洋子さん(44)原作の「薬指の標本」(ディアーヌ・ベルトラン監督)が23日から日本で公開される。94年に発表した小説がフランスで翻訳され、映画化の話が舞い込んだ。小説「博士の愛した数式」の映画版が日本でヒットしたため、今作の輸入が決まった。

 事故で薬指を失った女性イリスと標本技術士の物語。2人が働く標本室で技術士から靴を贈られたイリスが、その靴が足になじむにつれ、技術士に夢中になっていく姿を描く。作品を見た小川さんは「無国籍で中間的な世界を描いたので『博士−』みたいに日本で映画化は無理だと思っていました。女優や靴のイメージが小説の世界と非常にフィットしていたし、海外で良かったと思いますね」。

 日本の小説が海外で映画化された例は少なく、今作の公開も半信半疑だったという。「進行状況の情報がなく、脚本もチェックできませんし…」。忘れかけたころ、作品が届いた。原作に忠実だった一方、小説にない標本室の外の世界が描かれていた。「うまいなと思いました。閉鎖された標本室に流れる濃密な時間と対比する意味で、外の世界がある。細部に神経を研ぎ澄ませた作りは、小説にも生かさなきゃ」と話している。東京・渋谷ユーロスペースで公開。【木下淳】



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