井伏鱒二の小説を映画化するはずが…「パビリオン山椒魚」
2006年10月05日
冨永昌敬監督の初長編映画「パビリオン山椒魚」が東京・シネセゾン渋谷で上映中だ。
4姉妹で運営する財団が飼うサンショウウオのキンジローは150歳で、19世紀のパリ万博に出展されたというふれこみ。それを盗んでレントゲン撮影するよう依頼された放射線技師の飛島(オダギリジョー)が現れ、姉妹の末っ子あづき(香椎由宇)と恋に落ちて――。
井伏鱒二の小説「山椒魚」を映画化する予定が全く別物に。しかも途中でガラリと雰囲気が変わる。「前半はベルトルッチの『暗殺の森』、後半はサモ・ハン・キンポーの『五福星』。大好きな『細雪』も盛り込んだ」
結果、ある意味で「でたらめ」な映画に。飛島は風変わりな放射線技師から、富士山ろくに住んでシチリア義賊を敬愛する山賊にと、キャラクターが一変する。「図らずもオダギリさんの幅の広さを証明した」と監督。「レントゲン撮影の場面で、僕は『乱暴にたたいて』とだけ言ったのに、彼が大きな声で『ドーン』。これで、この映画が決まったと思った」
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