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CGアニメ、動物いっぱいの訳は?

2006年12月15日

 昨年末から公開されたのはニワトリ、今春はマンモス、夏はアライグマ、今月はライオンとクマ――。動物園の話ではなく、ハリウッドの映画会社が送り出したCGアニメ映画の主人公たちだ。動物ものはアニメの定番だが、テクニカルな事情も動物続出の背景にはある。

◆人間の描写はまだ苦手

 ニューヨークの動物園で快適な生活をしていたライオンやキリンが、ひょんなことから「野生の世界」に放り込まれてさあ大変! こんなお話で父子のきずなを描いたディズニー作品「ライアンを探せ!」が16日に公開される。

 ドリームワークスが昨夏、日本公開した「マダガスカル」は友情のドラマだったが、筋立てはほぼ同じ。「慣れぬ野生に大苦戦」という主題なら、9日から公開中のソニー・ピクチャーズの「オープン・シーズン」もそうだ。

 ディズニーは気の弱いニワトリの奮闘記「チキン・リトル」を昨年暮れに、20世紀フォックスはマンモスやナマケモノの珍道中「アイス・エイジ2」を4月に、ドリームワークスはアライグマが食料強奪に知恵を働かせる「森のリトル・ギャング」を8月に送り出した。7月に公開されたピクサーの「カーズ」が車を主人公にしたのが珍しいくらい、CGアニメ映画は動物たちが活躍している。

 ミッキーマウスやトムとジェリー、バッグス・バニーなど動物のアニメはハリウッドの伝統だ。しかし、現在こんなに多い理由の一つは、CGがまだ人間を描くのが苦手なことだ。表情が不自然だったり、動きが人形みたいだったり。擬人化した動物なら、不自然さを感じさせずに済む。

 服もCGにとっては難物だ。体と服を別々に動かすと手間が何倍もかかる。それを省くと、しわも寄らず、体に張り付く変な服になる。動物は裸だ。ハリウッドのCG技術者たちは服よりも、フサフサの毛皮をいかに細密に表現するかを追求しているようだ。「オープン〜」のクマはフサフサ、「ライアン〜」の毛並みもリアルだ。

 ただ、こうした現状について、映画評論家の稲垣都々世さんは「お子様向けには動物、という発想で頭が固まってしまっているのでは……」と心配する。「ハリウッドのCGアニメは全体に毒も深みも抜け、大人も楽しめる作品がなくなった気がする。隣のヒットを座視しておれぬ、という考えなのかも知れないが、似たような作品ばかりでは飽きが来ないか」と話す。

 来年も、いろいろ趣向を変えて動物たちがやってくる。ペンギンが踊りまくる「ハッピー フィート」(ワーナー・ブラザース)、ロンドン地下のネズミだけの街を舞台にした「マウス・タウン ロディとリタの大冒険」(ドリームワークス+アードマン)、ネズミがシェフを目指す「レミーのおいしいレストラン」(ディズニー+ピクサー)。人間の出番はいつなのだろう?

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