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「大人のエゴ、子を圧迫」 8監督が7本の短編で描く

2007年06月14日14時45分

 内戦や貧困のなかで子供たちが生きる姿を7本の短編で描き出すオムニバス映画「それでも生きる子供たちへ」が公開されている。スパイク・リーやジョン・ウーら8監督が参加し、重いテーマを鮮やかな物語に変えている。製作に最初から加わり、イタリア編「チロ」を作ったステファノ・ヴィネルッソ監督が「夢のプロジェクト」を語った。

写真ヴィネルッソ監督=東京都内で

 「各監督の初期の味わいに近い作品が集まりました。7作品全体を通して、私たちの伝えたいテーマが希望とともに浮かびあがった気がしています」

 ルワンダでゲリラに参加する子(「タンザ」)、サンパウロで廃品回収をして自活する兄妹(「ビルーとジョアン」)、ニューヨークでHIV感染して生まれた少女(「アメリカのイエスの子ら」)……。8人は自国の子供たちが置かれた劣悪な環境を描きだす。

 「どの社会でも、こういう問題ははっきり言わない方が都合がいい。みんな砂のなかに頭を突っ込んで見て見ぬふりをしているために、問題がますます深刻化しています」

 「チロ」では、貧しさのなかで窃盗に走る子供たちの姿を描いた。「イタリアで盗みを働く子供が増えているのは、物質主義の社会だからです。貧乏で、きちんとしたイタリア語も話せないのに、盗んだお金で、携帯電話を二つも持つ子もいる。欲望ばかりがあおられる社会です」

 製作には国連の世界食糧計画(WFP)とユニセフも協力し、監督も報酬なし。日本を含め世界に販売する配給権の収益の9割がWFPに寄付される。

 「7作に通じているのは大人のエゴイズムが子供を圧迫している姿です」と監督は結んだ。

 ◇東京・シネマライズほか。全国で順次公開。

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