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自分に重ねて・あら探しも 映画続編ラッシュの楽しみ方

2007年08月16日10時41分

 最近の映画は続編ばかりという批判や嘆きを耳にする。今年も「スパイダーマン」や「パイレーツ・オブ・カリビアン」など過去のヒットを受けた続編がずらり。続編をくさすのはたやすい。しかし続編には、それならではの楽しみようがあるのではないか。

表  

 公開中の「ダイ・ハード4.0」は3作目から12年ぶりに復活した。主役マクレーン刑事(ブルース・ウィリス)は妻ホリーと離婚し、まな娘に煙たがられている。そういえば今春公開された「ロッキー」の6作目「ザ・ファイナル」も前作から17年ぶりで、ロッキー(シルベスター・スタローン)は愛妻エイドリアンと死別し、息子は寄りつかない。

 マッチョマン、年をとったら孤独の身――。

 これが今の米国で観客、とりわけ男たちの胸をつく状況設定なのか。[1]続編に、その映画の母国の社会の移り変わりを読む。

 来年も約20年ぶりに復活する米国映画が届く。ハリソン・フォード主演の冒険活劇「インディ・ジョーンズ4」(08年6月公開)と、スタローンのもう一つの当たり役、無敵のベトナム帰還兵を演じる「ランボー4」。フォード65歳、スタローン61歳。[2]長々と続く続編、自分の人生を重ねて感慨に浸れる。

 続編があまりに多いと、こんなことも起こる。マット・デイモンが無敵の暗殺者を演じて3作目の「ボーン・アルティメイタム」は今秋公開。同じデイモンが、今月公開された、これも続編3作目の「オーシャンズ13」では間の抜けた詐欺師という設定。

 続編が増えるのは、映画会社がリスクを避けたいからだ。当然、売れない俳優は使わない。続編ラッシュは売れっ子俳優の出演作をいよいよ増やす。であれば[3]人気俳優の演技の幅を観察する機会も増す。

 続編には、しばしば無理がある。1作目の段階で続編を計画していた作品ならともかく、好評につき2作目、のような場合、つじつまの合わないことがある。

 例えば「パイレーツ・オブ・カリビアン」の脇役ノリントン(ジャック・ダベンポート)の運命。1作目は主役の恋がたき、2作目で主役を相手に派手に立ち回り、3作目の「ワールド・エンド」で老いた亡霊にあっけなく殺される。これでいいのか? [4]シリーズを見比べて、ちょっと意地悪な「矛盾探し」を。

 続編はたいてい「拡大」する。ミラ・ジョボビッチがヒロイン、アリスを演じる「バイオハザード」は「III」が11月公開。カギになる細菌感染が「I」で地下の研究施設、「II」で市街地レベルだったが、「III」は全世界に及ぶという。

 破天荒な続編なら「エイリアンVS.プレデター2」が12月公開。4本作られた「エイリアン」と2作あった「プレデター」が対決する「ジョイント続編」の、さらなる続編だ。「ランボーVS.マクレーン」や「ボーンVS.アリス」もあり得るのか。[5]次の続編がどう膨らむか、想像の世界に遊ぶ。

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