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「パークアンドラブホテル」 ベルリン映画祭で新人賞

2008年02月21日14時40分

 17日に幕を閉じたベルリン国際映画祭で、32歳の熊坂出(いづる)監督の長編デビュー作「パークアンドラブホテル」が、最優秀初長編映画賞を受賞した。日本映画の新たな才能が国際舞台で脚光を浴びた。

写真受賞者の記者会見でポーズをとる熊坂出監督=若山和子氏撮影

 この賞は同映画祭のコンペティション、パノラマ、フォーラムの各部門などに参加した第1回監督作品26編が対象。06年に設けられた比較的新しい賞だ。

 16日の授賞式では、男優賞、女優賞などに続いての表彰。熊坂監督は黒いパーカーにジーンズというカジュアルな姿で壇上へ。

 「こんな格好ですみません。賞をもらえるなんて思ってもいなかったので」と英語でスピーチし、場内を沸かせた。その後のあいさつも新人離れした強心臓ぶりをみせたが、実は「緊張して何を話したか覚えていないんです」。

 作品の舞台は屋上に小さな公園があるラブホテル。初老のオーナー艶子(りりィ)と、都会の暮らしに疲れた女性たちが心を通わせていく物語だ。

 頭に浮かんだイメージが映画の出発点という。今回は「大人がラブホテルでセックスをし、屋上の公園で子供と老人たちが遊んでいたら面白いなと思った」。

 埼玉県出身。中学時代に「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を見て映画監督にあこがれた。大学卒業後はグラフィックデザイナーに。数年してどうしても映画化したいイメージが浮かんで「影を切る男」を自主製作した。

 現在の「本職」はフリーの映像ディレクター。テレビドラマのタイトルバックやドキュメンタリー番組などを手がける。04年に製作した「珈琲とミルク」が「ぴあフィルムフェスティバル」の審査員特別賞などを受賞。今回の作品を撮る機会を得た。

 周防正行、黒沢清、青山真治ら数多くの映画監督が輩出している立教大学の出身だ。今回の受賞で先輩たちに近づけたのか? 「1本撮って映画の難しさがよりわかりました。逆に遠ざかったみたいです」

 今後は、「ピストルを拾ったおじいちゃん」「人の背中の写真を撮って売りつける女の子」といったイメージの映像化にとりかかる計画だという。

 「パークアンドラブホテル」は4月26日から東京・渋谷のユーロスペースで上映。他地域も順次公開。

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