現在位置:asahi.com>文化・芸能>芸能>映画> 記事 暗いテーマずらり、主演女優賞はサプライズ アカデミー賞2008年02月26日12時24分 殺人、裏切り、腐敗……。24日に80回目の節目を迎えた米アカデミー賞は、暗い主題の作品が並び「ダーク・オスカー」の異名をとった。公開規模の小さな作品が多く「地味だ」という声も聞かれたが、内容は近年でも屈指の高水準だった。若い世代や海外出身者の活躍も目立ち、米国映画界の変化を印象づけた。
前評判が最も高かったコーエン兄弟の「ノーカントリー」は、作品賞、監督賞、脚色賞を順当に受賞した。兄弟監督の受賞は史上初だ。 受賞作はピュリツァー賞作家コーマック・マッカーシーの『血と暴力の国』が原作のサスペンス。欲に駆られて謎の殺人鬼に追われる羽目になった男の運命を描く。壮絶な暴力と笑いが当たり前のように共存する。コーエン兄弟は「ファーゴ」(96年)の脚本賞以外、オスカーに縁がなかったが、独特のタッチに円熟味が加わった本作の受賞は誰もが納得するものだった。 演技賞はすべて外国人俳優の手に渡った。「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」で欲望の権化のような男を演じた英国のダニエル・デイルイスが、「マイ・レフトフット」(89年)に続く二つ目の主演男優賞を獲得した。助演男優賞は、「ノーカントリー」でおかっぱ頭の殺人鬼を演じたスペインのハビエル・バルデム。寡黙で不気味な映画の役とはうってかわった陽気な素顔。早口の英語とスペイン語で喜びを語った。 大本命が受賞した男優賞とは対照的に、女優賞はサプライズが続いた。 主演女優賞は「エディット・ピアフ/愛の讃歌」で伝説の歌姫を演じたマリオン・コティヤール。フランス語作品での主演女優賞は初めてになる。助演女優賞は、「フィクサー」で大手企業のエリート社員を演じた英国のティルダ・スウィントン。企業防衛のためなら犯罪も辞さない敵役だが、キャリアウーマンの不安な心理を巧みに演じ、深い印象を残した。 新たなスターも生まれた。「JUNO/ジュノ」で脚本賞を受賞したディアブロ・コディ。ストリッパーからブログ界の人気者となり、愛読者だった映画プロデューサーの誘いで初めて書いた脚本がいきなりオスカーを受賞。受賞会見では「物を書いたり物語を作ることは大好きだった。でも、まさか脚本家になるとは思わなかった」と語り、笑いを誘った。 「モンゴル」で外国語映画賞にノミネートされ、賞を逃した主演の浅野忠信さんは「とても素晴らしい経験をさせて頂きました。感謝します」とコメントを発表した。 PR情報文化・芸能
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