幻の屏風絵「安土城之図」、バチカンに「痕跡」確認
2007年02月10日
16世紀に織田信長が狩野永徳に描かせ、天正遣欧使節がローマ法王グレゴリオ13世に献上した屏風(びょうぶ)絵「安土城之図」の手がかりを得るため派遣された滋賀県安土町の調査団(団長・若桑みどり千葉大学名誉教授)が9日、ローマで記者会見した。調査団は、1585年3月に献上された屏風が、その後少なくとも7年間はバチカン宮殿内の展示室「地図の画廊」に置かれていたことが確認されたと発表した。
今後屏風絵が発見されれば、築城から3年で焼失した安土城の姿を知る貴重な資料となる。
若桑団長によると、屏風が一時「地図の画廊」に置かれたことは、当時の古美術収集家が画廊を描いた素描で知られていた。今回の調査では、献上数日後の1585年3月30日に画廊に置かれていたことをバチカンの外交文書で確認。さらに古美術収集家の自筆書簡が見つかり、素描制作の日が1592年7月13日と特定された。
屏風は、バチカン宮殿の所蔵品について大規模な調査が行われた1750年には同画廊からなくなっていたことが確実。若桑団長は「素描以降、1630年代までに行われた2度の画廊修復工事で動かされた可能性が高い」と話した。
フランスのイエズス会士による1736年の文献に安土城の挿絵があることから屏風が外に持ち出された可能性も。現在もバチカンに残っているかどうかは不明という。
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