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神様はお見通し?縁結び絵馬に個人情報保護シール 京都

2007年02月13日

 14日はバレンタインデー。縁結びで知られる神社で、絵馬に書いた願い事を隠すシールを渡すところがあるのをご存じですか。「願い事を他人が見る必要はない」と個人情報を神社が「保護」しているのがその理由。ただ、「本来、絵馬は人の目に触れるもの」「保護の行きすぎではないか」という神社もあって、受け止め方は様々だ。

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「えんむすび」と書かれたシールが張られた絵馬=京都市左京区の下鴨神社で

 「葵祭」で知られる下鴨神社(京都市左京区)。境内の相生社(あいおいのやしろ)には縁結びの神がまつられる。社の霊験で2本の木が途中で1本に結ばれたと伝えられる神木「連理の賢木(さかき)」もあり、周囲に恋愛成就を願う絵馬が数百枚つるされている。白地に朱色で「えんむすび」と書いたシールで願い事を隠してあるのが大半だ。

 「結婚相手が見つかるように」との願いを絵馬に託した大阪府箕面市の会社員女性(31)も、シールを張った。「見て驚いたけど、名前や住所が隠れるので安心です。シールがあっても神様はお見通しでしょうし」

 同神社では04年春ごろから、縁結びの絵馬(500円)を買った人に絵馬の大部分が隠れる縦約6センチ、横12センチのシールを渡している。もちろん、張るかどうかは自由だ。

 参拝者の要望ではなく、神社が自発的に始めた。「他人に見られると思うと本心を書けない。願い事は自分と神だけが知っていればいい」と、権禰宜(ごんねぎ)の杉田潤さん(29)。年間約4千枚売れる絵馬を奉納する約9割が女性。ほとんどがシールを使っているという。

 数年前から、縁結び専用にハート形の絵馬(千円)を置く八坂神社(北九州市小倉北区)も、神社が気を回してシールを渡している。「他人に私的な内容を見られたくない人もいる」。この絵馬は今年の初詣ででは、売り切れるほどの好評だ。

 家内安全などの神で知られる大神(おおみわ)神社(奈良県桜井市)も5年ほど前から、縁結びの絵馬(500円)に限って木目調のシールを添えている。担当者は「個人情報の保護が目的」と話し、絵馬をつるす場所にも趣旨を伝える掲示をしている。

 一方、縁結びの神で名高い出雲大社(島根県出雲市)は、願い事を隠すことを「考えたこともなかった」と驚く。個人情報の行き過ぎた規制が世の中で見受けられるとして、「見られたら困る内容は心の中で祈り、絵馬は見られてもよい範囲で書けばいいのではないか」との考えだ。

 歌人、和泉式部が参り、疎遠だった夫との仲が円満になったと伝わる貴船神社(京都市左京区)。「本来、絵馬は人の目に触れるもので、それで祈願の決意を固める一面もある」との見方だ。個人情報は慎重に扱うが、担当者は「過敏になりすぎず、おおらかな心が失われることのないよう努めたい」と話している。

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