現在位置:asahi.com>文化・芸能>文化>文化一般> 記事 石室解体へ準備開始 つり上げ用鉄枠搬入 高松塚古墳2007年04月03日11時50分 奈良県明日香村の特別史跡、高松塚古墳(7世紀末〜8世紀初め)で、劣化が著しい石室内部の国宝壁画を修理するため、文化庁は3日、石室解体の準備に入った。石材をつり上げる専用の鉄枠が石室のある断熱覆い屋に運び込まれ、16枚の石材でできた石室から天井部分の石がまず5日に搬出される予定だ。72年の発見から35年続いた「現地保存」の方針は事実上転換され、石ごと壁画を取り出すという前代未聞の難事業が始まった。
午前9時20分、覆い屋正面の扉が開けられ、石材を万力のように挟み込むΠ(パイ)形の特製鉄枠がクレーンで搬入された。3日は夕方まで発掘調査が続けられ、その後石材を挟みつけるボルトの点検や、石のひずみなどを計測するセンサーの調整をし、5日朝からのつり上げに備える。 文化庁は墳丘に空調施設を設け、石室内で壁画を保存してきたが、カビ汚染などによる劣化が進行。西壁の白虎図の輪郭はほぼなくなり、東西の「飛鳥美人」の女子群像も黒く汚れた。このため、考古学や保存科学の専門家らでつくる同庁の壁画恒久保存対策検討会が05年6月、石室解体による壁画修理を決めた。解体は今年7月まで続く。 解体された石材は直線で約500メートル北西に新設した修理施設に運ばれ、10年間をめどに劣化防止や補強などの保存処理が施される。 PR情報 |