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うっかり古代人、壁画に傷 木棺こすった跡? 高松塚

2007年05月17日08時04分

 高松塚古墳(奈良県明日香村、7世紀末〜8世紀初め)の石室解体を進める文化庁は16日、もう一つの「飛鳥美人」である女子群像が描かれた東壁について、縦方向の二つの傷を新たに確認したと発表した。近くで数ミリの金箔(きんぱく)が数十カ所に点在することから、金箔を施したとされる木棺を石室に納めた際、こすった跡とみられる。傷の位置から木棺の高さは69センチ以上あった可能性もあるという。

写真東壁の女子群像に残る水平と縦の傷。水平の傷の中央などに金箔が点在している=奈良県明日香村で、奈良文化財研究所提供
図壁画の傷の図
図木棺の想像図

 東壁は石材3枚全体で高さ1.13メートル、幅2.65メートル。従来、水平方向の3本の傷が高さ約65センチの位置に1.12メートル延びているのが確認されていた。

 今回、北壁を取り外した後に北側から壁面に光を当てたところ、水平の傷の北端に交差して、69センチの高さから縦に15センチの傷が走り、その真下の床付近にも縦に17センチの傷があることが分かった。

 傷の形状が飛鳥時代の木棺と似ており、水平の傷に金箔があることなどから、古墳築造時に木棺を押して石室に納める際、過って壁面をこすって止まった跡と推定される。

 同古墳の木棺は、72年の壁画発見時に見つかった棺の破片から、底面は長さ199.5センチ、幅58センチで、杉板に漆を塗り、さらに金箔を張った豪華さだったとされる。高さは破片が15センチ分しか残っていなかったため、不明だ。しかし、各壁画の下が床から45センチ程度の位置でそろっているため、高さも約45センチで、被葬者は絵に見守られるように眠っていたと考えられてきた。

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