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中国・元の白磁観音像発見 国内2例目

2007年05月23日11時00分

 福井県勝山市教委は、発掘調査中の同市平泉寺町の国史跡「白山平泉寺旧境内」で、14世紀ごろの中国・元時代に作られた白磁観音像が見つかったと発表した。元時代の白磁観音像の発見例は国内では2例目で、全体の様子がわかる出土例は極めて珍しいという。市教委によると、当時の中国製の陶磁器の観音像は高価で、白山信仰の拠点寺院として栄えた平泉寺の経済力や対外貿易とのかかわりを裏付ける貴重な発見としている。

写真平泉寺で出土した白磁観音像。顔から台座部分までの六つの破片が見つかった=福井県勝山市元町1丁目で

 15世紀ごろの僧坊区画の石垣(高さ1.5メートル)周辺の地下約1メートルから、観音像の六つの破片が見つかった。頭部から台座までの一部で、破片を合わせた高さは約13センチ、幅約10センチになる。

 全体に、細かい玉を連続して作り出す「瓔珞(ようらく)」と呼ばれる装身具が施されている。14世紀前半の限られた時期にしか取り入れられていない「ビーズ紐繋(ひもつなぎ)」という技法であることなどから、年代がわかった。元時代の景徳鎮(中国江西省北部)で作られたとみられる。

 同市教委によると、元時代の陶磁器の仏像は特殊品で高価なため、注文によるものと考えられるという。国内では福岡市の博多遺跡群で出土しているが、遺跡は商人が住んでいた場所で、中国から持ち込まれた商品が破損して放棄されたものの可能性が高く、平泉寺の出土品とは意味合いが異なるとしている。平泉寺ではこれまでも筆架(筆かけ)や人物像燭台(しょくだい)などの特殊な中国製陶磁器が出土している。

 専修大の亀井明●教授(東アジア考古学・中国陶磁史)は「国内で出土する元時代の陶磁器は食器がほとんどで、仏像はとても珍しい。平泉寺の観音像は大きさから見て、僧が身近に置いて拝むための『持仏』だったのではないか」と話している。

●は「徳」の旧字体

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