現在位置:asahi.com>文化・芸能>文化>文化一般> 記事

飛鳥池遺跡で銀精錬 石見より900年早く

2007年06月29日16時26分

 銅銭などを製造する飛鳥時代の官営工房だった奈良県明日香村の飛鳥池遺跡(7世紀後半〜8世紀初め)で、銀の精錬をしていたことが、奈良文化財研究所の調査でわかった。国内で確認されている銀の精錬はこれまで、世界遺産に登録された石見銀山(島根県大田市)に伝わったのが最も古い例とされており、これを900年さかのぼることになる。

 同研究所の村上隆(りゅう)・上席研究員(歴史材料科学)が明らかにした。遺跡から出土したるつぼの内壁の成分分析をしたところ、銀とともに鉛を検出。鉛に溶け込ませた銀を、細かい穴が無数に開いた凝灰岩製のるつぼの中で熱し、融点の低い鉛を吸収させて濃縮した銀を残すことを繰り返しながら純度を高める方法で精錬していたことがわかったという。出土した銀の粒1点からは水銀も検出されており、銀を水銀に溶け込ませて精錬する「アマルガム法」も取り入れられていた可能性があるという。

 銀の精錬技術は、古文書により16世紀に朝鮮半島から、飛鳥池遺跡と同じ原理の「灰吹法」が石見銀山に伝わったのが最古とされていた。

PR情報

このページのトップに戻る