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キトラ古墳天文図、一部が落下 はぎ取り計画の矢先

2007年07月03日23時23分

 奈良県明日香村のキトラ古墳(特別史跡、7世紀末〜8世紀初め)で、石室天井に描かれた天文図(直径60センチ)のしっくいの一部が落下したと文化庁が3日、発表した。黄道(太陽の通り道)を表す朱線を含むほぼ1センチ四方で、この部分は劣化ではがれる恐れがあるとして、5、6両日に急きょはぎ取る方針を同庁が発表した矢先だった。無地部分でしっくい片が落ちた例はあるが、絵の部分が落ちて欠けるのは初めて。

図天文図の北西側の模式図

 しっくいは絵のキャンバスにあたる。同庁によると、落下したしっくい片は、天文図の北北西側にある円形の星座(直径約5センチ)の中央部。厚さは約1ミリ。朱線が幅1.5ミリ、長さ4ミリにわたって付いていた。星を示す金箔(きんぱく)はなかった。しっくい片自体に細かく砕けるなどの破損はなく、今後、周囲のしっくいがはぎ取れたら、修復は可能という。

 3日午前10時50分、定期点検で石室に入った担当者が見つけた。この個所は04年時からすでに一部が浮き、今年6月中旬には天井に辛うじてぶら下がった状態だった。

 天井には約350の星で68の星座が表現され、現存する本格的な天文図としては世界最古ともされる。周囲には同様に落下しそうな個所が数カ所あることから、同庁は5、6日に改めて天井の状況を調査し、今後の対応を検討する。現場担当者は「今回より危険なしっくいの個所もある。一部は『体力』の限界にきている」と明かした。

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