現在位置:asahi.com>文化・芸能>文化>文化一般> 記事 富本銭と水晶で地鎮祈願 藤原宮跡で最古銭出土2007年11月29日21時31分 日本最初の都城の中枢、藤原宮跡(奈良県橿原(かしはら)市、694〜710)で、最古の貨幣の富本銭(ふほんせん)と水晶を入れたつぼが出土し、奈良文化財研究所が29日、発表した。宮殿建設の無事を祈る地鎮の道具とみられる。周囲に四つの柱穴もあった。宮殿の地鎮跡としては最古といい、日本書紀の記述にも一致する。同研究所は、四隅に青竹を立てるなどする現代の地鎮祭のルーツだろうとしている。
天皇が執務した大極殿(だいごくでん)を取り囲む回廊跡で見つかった。柱穴は周囲約1メートル四方。つぼを囲むように造った仮の施設で地鎮祭をしたらしい。 つぼは、ラッパ状の口がついた須恵器の平瓶(ひらか)(直径約20センチ、高さ約14センチ)。この口を数枚の銅銭や土がふさいでいたため、X線コンピューター断層撮影(CT)装置で内部を透視・分析した。その結果、口にあったのは富本銭9枚で、本体内には六角柱状の水晶9個があるとわかった。 地鎮祭を記録した文献としては、日本書紀に「新益京(しんやくのみやこ)(藤原京)を鎮め祭らしむ」(691年)、「藤原の宮地(みやどころ)を鎮め祭らしむ」(692年)とあるのが最古の例。宮殿中枢部から出土した今回のケースは後者にあたる可能性が高い。 同研究所の松村恵司・考古第一研究室長は「国家による地鎮の実態が明確になった。この時の儀式が後の地鎮祭の起源ではないか」と話す。 PR情報 |