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「安徳天皇は生きていた」、落人伝説の町がアニメ製作

2008年04月28日09時23分

 平家の落人伝説が伝わる高知県越知町で、越知平家会(織田義幸会長)のメンバーが中心になって伝説をもとにしたアニメを完成させた。平氏が源氏に敗れた壇ノ浦の戦い(1185年)で入水(じゅすい)したとされる安徳天皇が実は生き延びていたという内容で、声優に地元の約30人がボランティアで参加した。29日には町内で「安徳帝没八〇八年記念祭」が催される。

 越知町には、安徳天皇が壇ノ浦の戦いの際に替え玉を使って四国に逃れ、町内の横倉山で暮らしたとの伝説がある。横倉山には宮内庁指定の安徳天皇陵墓参考地がある。

 アニメは前編「安徳天皇四国潜幸説」(約40分)と後編「遥(はる)かなる都」(約60分)の2部構成。前編は安徳天皇が源氏の追っ手から四国に逃れる様子を、後編は佐川町出身の庄野ひろ子さん原作の劇「遥(はるか)なる都」をもとに、逃れた後の青春時代と都の母を訪ねる旅などを描いた。

 越知平家会理事の横川正安さん(61)が十数年前、いとこで当時漫画家だった庄野さんと横倉山に登った際、「伝説を漫画にできないか」と提案したことがきっかけ。庄野さんは漫画ではなく小説を執筆し、01年7月に小説を原作にした劇「遥なる都」が東京で上演された。07年春、町に平家伝説のアニメ化構想が持ち上がり、劇を原作にすることになった。

 事業費は約320万円で、町外の町出身者らに寄付を募るなどして集めた。声優は主人公以外は町の小学生ら約30人が演じた。横川さんは「町に元気がない今、平家伝説という財産を生かし、町を活気づけられれば」と話す。

 29日はアニメに声優で参加した町の人たちが平家の落人に扮装するパレードなどを予定。アニメも町内のディナーショーで上映されるが、チケット(3千円)は完売。問い合わせは越知平家会事務局(090・6192・1475)へ。(石山英明)

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