現在位置:asahi.com>文化・芸能>文化>文化一般> 記事 王墓、63年ぶりに再発見 「魏志倭人伝」記述の末盧国2007年11月21日22時36分 中国の史書「魏志倭人伝」で邪馬台国に通じるクニの一つとして記述されている末盧国(まつろこく)の王墓とみられる佐賀県唐津市の桜馬場遺跡が再発見された。戦時中にいったん発見された後、場所が分からなくなっていたが、このたび大量の副葬品が見つかり、63年ぶりに同遺跡と確認された。唐津市教委が21日午後、発表した。魏志倭人伝に登場するクニの王墓が特定されたのは、福岡県前原市の伊都国の三雲南小路(みくもみなみしょうじ)遺跡と平原(ひらばる)遺跡に次いで3例目。未解明な点の多い弥生時代のクニのあり方を探るうえで、貴重な再発見となりそうだ。
今回見つかったのは、弥生時代後期のガラス小玉約2千個、ヒスイ製勾玉(まがたま)3個、巴(ともえ)形銅器1個、内行花文鏡(ないこうかもんきょう)、柄の先に輪が付いている素環頭(そかんとう)鉄刀の一部。近辺には首長級の墓が点在しているが、これほど多くの副葬品が見つかった墓はなく、唐津市教委は「末盧国を統一したころの王の墓と特定できる」としている。 魏志倭人伝に記されている日本のクニは約30カ国で、そのうち位置が分かっているのは5カ国。考古学的な調査によって王墓の遺跡まで判明しているのは2例しかなく、今回の再発見は重要な価値がある。 弥生時代の遺跡に詳しい佐賀女子短大の高島忠平学長は「出土品も一級品で、考古学的に極めて価値がある遺跡だ」と評価。そのうえで「桜馬場遺跡の周りは住宅地なので、今後は王墓の周辺をどう調査していくかが課題になる」と話している。 PR情報この記事の関連情報 |