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浜田知明さんの銅版画、伊ウフィツィ美術館で展示へ

2007年12月13日12時00分

 熊本市の版画家で彫刻家の浜田知明さん(89)の代表作「初年兵哀歌」などの銅版画19点が、ルネサンス絵画で知られるイタリアのウフィツィ美術館で14日から1月27日まで展示される。展示後は同美術館に収蔵される予定。同美術館によると、日本人の版画を展示するのは初めてという。

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「初年兵哀歌(ぐにゃぐにゃとした太陽がのぼる)」=ヒロ画廊(東京)提供

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「刑場(A)」=ヒロ画廊(東京)提供

 ウフィツィ美術館はフィレンツェにあり、メディチ家の美術コレクションを中心に、ミケランジェロ、ダビンチ、ラファエロなどルネサンス絵画を中心に所蔵するイタリア最大級の美術館として知られる。

 現代美術はほとんど収集していなかったが、東京の「ヒロ画廊」オーナーの藤井万博(かず・ひろ)さんが仕掛け人になった。浜田さんとも親交があるイタリアを代表する彫刻家、チェッコ・ボナノッテさんを通じて浜田作品を推薦し、今回の展示が実現したという。

 同館のジョルジオ・マリーニ版画担当学芸員は「ルネサンス期のメディチ家も、当時の現代美術を集めた。過去に学ぶだけではなく新しい刺激も必要だ」と話す。浜田作品については「戦争に関するテーマが興味深い。技法は新しく独特だが、ゴヤなどの伝統的な手法にも近い」と語る。

 展示されるのは浜田さんが戦時中、軍隊に所属した経験をもとに戦争を風刺した「初年兵哀歌」シリーズのうち6点など50〜88年に手がけた銅版画19点。美術館2階の素描版画室で展示される。

 浜田さんは「歴史に残る立派な作品ばかりの美術館に収蔵され、うれしいが、気が引ける」と話している。

 1917年に熊本県御船町で生まれ、戦後に銅版画の創作を本格的に始めた。「人間のやっていることは美しいことも醜いことも愚かなことも含め、いろいろな面がある」と人間社会を風刺した作品で評価され、93年にはロンドンの大英博物館でも展示された。

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