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「こち亀」7作家が小説化

2007年06月20日15時53分

 「両さん」と「新宿鮫(ざめ)」が共演――。「週刊少年ジャンプ」連載中の長寿マンガの世界を、人気ミステリー作家が小説にした「小説こちら葛飾区亀有公園前派出所」が刊行された。日本推理作家協会の設立60周年記念出版だ。

写真「30年以上毎週落とさず連載を続けている秋本治さんには頭がさがる」と大沢在昌さん

 秋本治さんの原作マンガは破天荒な警官、両津勘吉がドタバタを繰り広げる。76年に連載が始まり、単行本は155巻を数える。

 今回の小説版は昨年の「こち亀」30周年を記念して雑誌に掲載された短編をまとめた。執筆陣は大沢在昌、石田衣良、今野敏、柴田よしき、京極夏彦、逢坂剛、東野圭吾の7氏。

 「ミステリーは制約のなかで読者を楽しませる文芸。条件が厳しいほど、やりがいがある」と話すのは企画の先陣を切った大沢在昌・同協会理事長。代表作「新宿鮫」の鮫島らを両津の実家の浅草に登場させ、一編の人情話に仕立てた。

 このほかの作品も、多趣に富む。石田作品は「池袋ウエストゲートパーク」の世界に両津を放り込み、京極作品は原作の細かいネタをまぶしながら「密室」と「意外な犯人」を作り上げ、おなじみの「名探偵」がなぞを解く。東野作品は同協会主催の江戸川乱歩賞をダシにした壮大なほら話。両さんが賞金目当てに乱歩賞を狙い、あの手この手で最終選考にまで残るのだが……。そのままマンガにできそうな話だ。

 大沢さんは、「同業者の普段のぞけない手の内を見せてもらった」と話している。

 ◇同協会は60周年記念イベントを11月11日、東京・池袋の立教大で開く予定。

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