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宮沢賢治「雨ニモマケズ」の手帳 12年ぶりに公開へ

2007年07月11日21時57分

 宮沢賢治の詩「雨ニモマケズ」が書かれた手帳と、賢治が描いた絵画5点が12年ぶりに全国各地で公開される。萬(よろず)鉄五郎記念美術館(岩手県花巻市)が中心になり、「絵で読む宮沢賢治展」を企画。14日の同記念美術館を皮切りに1年間かけて全国6カ所を巡回する。これらの手帳や絵画の全国公開は、賢治の生誕100年を記念して95年から96年にかけて各地で展示されて以来となる。

写真公開される「雨ニモマケズ手帳」=林風舎提供

 本物の手帳や絵画の展示は傷みが進まないよう、各会場で2週間ずつに限定。賢治の遺族がかかわり、手帳などを所蔵する林風舎の宮沢和樹社長は「手帳も絵画も次第に傷んだり、色あせたりしています。その一方で、本物を公開し、多くの人に賢治の世界を知ってほしい。悩ましいところです」と話している。

 有名な「雨ニモマケズ」の詩は、賢治が亡くなる約2年前の1931年11月、病床で手帳に鉛筆書きされた。12年前に初公開された手帳は今、背表紙部分の傷みが目立ち始めている。また、5点の絵画のうち、3点の水彩画は色あせが心配されている。特に岩手山や早池峰(はやちね)山をイメージして描いたとされる「日輪と山」は、全体が淡い青色で幻想的な雰囲気をかもし出しており、色があせるのは致命的だ。

 巡回展は2部構成。第1部は賢治の手帳や絵画を中心に展示し、賢治の生涯を紹介する。第2部は賢治の童話や詩のイメージを描いた絵本や原画がテーマ。深沢紅子が水彩で描いた「雪渡り」の挿絵など約50人による250点を、「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」などの作品別に展示する。

 来夏までの間に同記念美術館のほか、神奈川県平塚市、山口県下関市、静岡市、新潟市、山形県天童市で開催される。問い合わせは、萬鉄五郎記念美術館(0198・42・4402)へ。

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